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ピーターの法則

「人は昇進を続けると、いつか能力の限界まで到達して無能になってしまう」

昇進を続けた結果、いつかは無能のレベルに達して組織から疎まれるというものです💦。だから、むやみに昇進してしまってはいけません。自己分析して、自分の能力のレベルがどこかを把握しておくことが身を守ることなのですが、人間、そんなに強くはなく、つい昇進することに目が眩むものです。

組織において、人はおのおのその無能レベルまで昇進するということは、「組織はいつかすべて無能な人々の集団となる」ということです。ですので、本来賢いはずの人々の集団が考えられないようなヘマをやらかしたりします。無能レベルの手前で踏みとどまろう、そうすれば誰もが有能でいられる、世に「法則」は多いですが、「ピーターの法則」ほど鋭い法則はありません。

能力を見極めて、あるレベルからは昇進ではなく昇給で応じるのがトップとしての正しいやり方だとピーターさんは指摘しています。

ピーターさんは更に「創造的無能」を提言しています。

「仕事はできるが昇進させられないように本筋とは無関係なところで無能を演じる」

これは自己防衛の一つの方法で、平たく言えば、「能ある鷹は爪を隠す」と言うことです。ですが、昇進とそれに伴う給与アップという餌を前に、自らそれを放棄して、敢えて「創造的無能」を実践することは、実はなかなか難しいものなのです。

幹部スタッフが無能のレベルに達したのにその上司はそれに気づかず、もちろん本人も自覚なく、よって組織がガタガタになってしまっている例は、枚挙に暇がありません。

あちこちの組織のジワリとした混乱、それはほとんどが人間関係に関するもので、その結果としてスタッフの退職という現象を引き起こしたり、組織が通常考えられないようなミスを引き起こしたり、という話なのですが、そういう話を聞く度にピーターの法則を思い出します。

因みに「創造的無能」を実践している分かりやすい例として、漫画ですが、機動警察パトレイバーの特車二課第二小隊隊長・後藤喜一さんなんかが挙げられます😁👍

書き忘れましたが、「創造的無能」を実践するのは、早くても社会人になって10年目に入ってからにして下さい😅。まだ、能力を伸ばすべき時にいる学生さんや社会人になって10年目に突入するまでは、心身を壊さない程度に能力を出し惜しみせずとにかく頑張るのは当たり前です。ここを勘違いしている若い方が最近少なくないように思います💦

また、「創造的無能」はラクをして仕事をまともにしないことではありません。能力はあるが、昇進させられないよう「仕事の本筋とは関係ないところで仕事が出来ないフリ」をするだけで、本当に組織が困っている時は、若い者に知恵を授けて助け、それでもどうにもならない場合にのみ自ら果敢に動く、こういうスタンスのことです。まさに武田信玄の旗にある「故其疾如風、其徐如林、侵掠如火、難知如陰、不動如山、動如雷霆。(故に其の疾きこと風の如く、其の徐(しず)かなること林の如く、侵掠(しんりゃく)すること火の如く、知りがたきこと陰の如く、動かざること山の如く、動くこと雷霆(らいてい)の如し)」、です🎵。後藤喜一さん、そうされてますよね😉👍

「ピーターの法則 創造的無能のすすめ」 ローレンス・J・ピーター 他2名、ダイヤモンド社 2003年刊

#ピーターの法則 #組織論 #創造的無能のすすめ #後藤喜一隊長は創造的無能の実践例 #能ある鷹は爪を隠す

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