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ポケモン

先々週の水曜日。帰宅して玄関を開けると、巨大な荷物が行く道を阻んでいた。

それは、長女が夏ごろに予約していた、ポケモンのぬいぐるみだった。

とにかく巨大だ。写真を撮ったが、分かるだろうか。傍らにあるのは、野球の硬式ボールである。あれが、おとなのこぶし大だと思っていただければ、だいたいの大きさを推測できるかも知れない。

ザックリいうと、小学生が体育座りしているくらいの存在感である。ポケモンは、コダックである。


週末、長女の車の半年点検だったので、長女の自宅まで行き、そのついでに、このコダックも、連れて行った。

車の点検も一緒に行けば、荷物も運ぶし、行けば、掃除洗濯も手伝い、お弁当も作り置きする。我が家は、家内も私も過保護である。そして、長女は、過保護のカホコである。

我が家は、この初夏に車を変えている。今はコンパクトカーのヤリスに乗っている。なまえは、小志朗(こじろう)である。

いろいろな荷物が他にあるところに、コダックが小志朗に載るのかどうかと心配したが、後部座席に、やっとのことで載せることができた。


長女宅に入れると、長女が歓声を上げた。

わぁ〜!かわいい〜!

そして、タンスの横に置き、

存在感ある〜!

と、喜んだ。


車の点検や買い物などの所要がひととおり終わって長女宅に帰って来て、私と家内が帰宅する段になって、長女が呟いた。

名前をつけなきゃ。

私は、ちょっと違和感があって、

え?コダックじゃないの?

と、聞いた。

すると、長女が言った。

ポケモンは、ゲットしたときに、その子の名前をつけるでしょ。ふつう。

私も思い出した。

なるほど。そう言えば、そうだな。コダックというのは、あくまでもポケモンの種類の名だ。まして、我が家の習わしからすると、ちゃんと名前をつけなきゃな。長女は、何かにつけて、モノに名前をつけるほうだった。


長女は、少しのあいだ、考えるらしい。長女はいつも、ちょっと変わった名前をつける。どんな名前にするのかも、楽しみである。

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