飾り
去年の年末、長女宅で我が家が集まった時、一足先に、私は、次女宅に行った。エアコンの暖房が効かないというクレームが長女から入り、長女不在のあいだに、私が長女宅で修理員さんの対応をする、というのが、一番のミッションだった。
修理員さんは、夜の18時に、長女宅にやってきた。そして、丁寧に診断をし、適切なアドバイスをくれて、私自身が暖房が効くことを確認した。つまり、故障ではなく、使い方の問題だった。
きちんとした説明を聞いていると、納得がいく。世の中、そういうものだ。
長女への説明のポイントをまとめ、LINEで送り、報告し、今後、使い方の齟齬がないようにと、願った。
ほどなく、私は、2つ目のミッションに取り掛かった。
それは、正月飾りを飾ることである。時は、30日の夜になっていたので、出来る限り早く飾り、大晦日、そして正月を迎える準備をせよ、というのが、家内からのミッションだった。
なかなか、かわいい正月飾りだ。
対して我が家は、これだ。
私は、昔ながらの正月飾りは、好きだ。だから、何の文句も無い。無いが、ついでに言っておくと、価格は、倍以上の差がある。
考えてみると、年末、長女に、いろいろなことで、付き合った。カーディーラーに、スタッドレスタイヤと、長女の不注意であがってしまったバッテリー。そして、この、正月飾り。全て、私のカード決済のままだ。
長女に言っても埒が開かないので、家内に、言ってみた。
年末の、出費、返ってくるよね。
すると、家内がこたえた。
たぶん、ね。
その瞬間、心の中のリトルkojuroが、笑いながら呟いた。
いつもの、踏み倒しの匂いがする.....。
我が家は、長女をはじめ、子供たちに対して、過保護である。長女は、過保護のカホコである。
大金が、飛ぶように出ていく。そして、それを私と共に、食い止めるべき家内は、私よりも過保護で、回収をしようとしない。
ここで、また、心の中の、リトルkojuroが、大笑いしながら言った。
こっちの失態は、とことん追求するのに、な。
釈然としないまま、2021年の1月が、とうとう、過ぎた。
1月は、いく。2月は、逃げる。3月は、去る。
そんな一年には、したくないな、と、思う。
だが結局は、過保護な家内と私だ。そして長女は、過保護のカホコである。
心の中の、リトルkojuroが、ゆっくり私を振り返りながら、呟いた。
これで、いいのだ。
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