全社MVPをもらったので振り返ってみる
ありがたいことに、入社して9ヶ月で全社のMVPをいただくことができました。
※コメントがところどころおかしい、、笑
入社して1年立たずに評価されたことは、非常にありがたく、
実感はないものの、売上30-40億円、社員数140名の中でもっとも貢献したと評価された時、それまでに行ってきたこと、スタンス、その時に見える景色は、とても貴重なものかと思っています。
ただ、正直なところ、”表彰”というものが好きではなく、名前が呼ばれた時は顔面が蒼白になり、天を仰ぐ始末でした。。(横に座っている同僚は「なんて顔してんねんw」と爆笑していました、、笑)
その理由も後述するとして、これまで何をしてきたか、何が評価されたかを、自分なりに書き落としてみます。
これまで行なってきたことと、自分が思う成果
ドキュメント文化の醸成
昨年末の入社当時は、社内にドキュメントが存在せず、何事も口伝となっていました。
Confluenceの契約はされていたものの、いざ開いてみると"空白"だった時の衝撃は今でも覚えています...笑
そこから、過去の社内のあらゆるドキュメント、新たに生まれた議論をConfluenceに整理・集約。かつ他のチームも巻き込んでいったことで、今では大半のチームにとってドキュメント化が習慣となりました。
また、「ことあるたびに人に聞く」ではなく、まずはドキュメントを見る文化が根付き始めています。
(今ではチームの自己紹介からオススメの書籍までまとめられています)
ユーザーの理解と組織の統合
ほぼ毎日、社内外のユーザーから話を聞き、さらに工事現場に1ヶ月半ほど足を運んで一緒に工事を行いました。
また、(総務に黙って笑)自席を移動しては、オフィスの内装チームの一角に席を陣取り、電話や日々の会話を耳にするなどして、仕事の流れ、インサイト、感情を理解して行きました。
おかげで....
・Webサービスの精度を高まった
当然ながら、ユーザーの理解が進めば、当然プロダクトの精度は高まります。未経験なtoB領域だからこそ、ともすればユーザーの声をそのままを実現する力学が働きやすいと感じてますが、ユーザーが話すことではなく、インサイトの掘り起こしまで昇華させ、形に落とし込めてきました。
・戦略とニーズの統合ができた
当たり前ではあるものの、一番難しいであろう
市場に転がっているマクロな情報と、現場で起きている行動や感情、潜在的なインサイトをつむぎ、戦略に昇華させていくこと。また、それを持ってさっそく社内でベータ版のプロダクト開発を進めるなど、絵に描いた餅ではない戦略を描けたかな、と思っています。
・組織の統合に寄与できた(気がする)
18年も内装業を行なっていた会社に、たった1年で30人ものネット専門の事業部ができました。いわばインターネットの企業が、内装業の会社を買収したような感覚で、チームごとの文化や人がまったく異なっており、組織の交わりが少ないことが課題、という印象でした。
人目を気にしない性格であったり、必要であろうことは全部やるところが功を奏し、積極的に事業部をまたいでコミュニケーションをとって行きました。
おかげで、事業部間の交流が進み、今では互いに対するリスペクトや協調が生まれています。
・プロダクト文化の醸成
toBのビジネスにおいて、営業チームは直接クライアントと話し合う機会が多く、「クライアントはこれを欲している」とヒアリングできるため、その声をプロダクトに反映させる動きが起きやすいのかなと思っています。
ただ、立ち止まってみると、該当するクライアントは1%もいなかったり、言葉ではいうものの”インサイト”ではなかったりするため、その声をそのまま反映すると痛い目に合う...。
そんなクライアントに一番近いと考える営業チームと、その声をインサイトまで落とし込み、優先度をつけて対応したいプロダクトチームとの間で、よく衝突し、
最後は「プロダクトチームはクライアントを聞けていない」「そこはクライアントの声を優先すべきだ」と、営業>プロダクトの構造が存在していました。
これも、毎日工事現場に通い、ユーザーを理解したことによって、営業>プロダクトの構造を、営業 = プロダクトに変え、戦略や組織の一貫性が取れてきたように思います。
ーーー
上記のような貢献が、今回の表彰に繋がったと思っていますが、やはり表彰文化に慣れません。。その理由も書いてみたいと思います。
表彰文化の違和感
・ユーザーの生活が変わったか、がすべて
ユーザーに価値を届けて、彼らの生活を少しでもよくしたいと思っています。
ユーザーのためにサービスを作っている中、ユーザーではない誰かから良くやった!と言われても、やはり価値がないんじゃないかなと。使ってくださる方々に、どれだけインパクトを与えられたか、が全てだと思っています。
・プロダクトマネージャーの役割
いま担っているプロダクトマネージャーと呼ばれる役割は、自分一人では絶対に成立しません。多くのチームやメンバーと協働して、やっと何かを形にできるのであり、成功の要因が自分であるなんて口が裂けても言えません。
・実現したい世界とのギャップ
当たり前ながら、四六時中 考え続ければ、実現したい世界は際限なく広がっていきます。そして実現したい世界が広がれば広がるほど、まだ1%にも満たない現実とのギャップに苦しみます。
これらのような、ずっと変わらないであろう役割や状況の中で表彰されても、まるで金メダルを目指す過程で、銀メダルをもらうようなもので、ありがたい思い以上に、いやいやいやいや、、、と恐縮するばかりでした。
表彰の有無に関わらず、目指す場所は変わらないので、「まぁ受け取っておきなよ」で良いと思いますが、自分の考えとのギャップが大きすぎて、ただただ天を仰ぎました、、笑
改めて目指していきたいモノ
幸か不幸か、そんな感情の葛藤に苛まれたことで、改めて何をしたいんだっけ...と振り返る機会にも恵まれました。
そして、その時ふと目にした、ソフトバンク孫さんの言葉がすべて、が結論でした。人の言葉になってしまいましたが。(もちろん綺麗事だけでは上手くいかないことも念頭に置いています)。
そんな孫氏自身の「志」はソフトバンク創業時から変わらず、「情報革命で多くの人々を幸せにすること」だ。孫氏はこう聴衆に語りかけた。
「たった一回しかない人生を過ごすなら、その仕事そのものが100万人、1000万人、1億人の人の願望、夢を叶えてあげるということに自分の人生を、情熱を、狂わぬばかりの情熱を、そっちに費やすことができたなら、心が満たされるんじゃないかなって私は思います。
毎年交通事故で世界中の多くの人が亡くなっているわけです。そんな悲しい事故が、10000分の1、100万分の1に減らせたならば、それは多くの人々の不幸を減らす。イコール幸せを増やす、ということになるんではないでしょうか
こんな大きな心持ちでいる時、表彰のような外からつけられた価値には目もくれず、サービスや事業を作っている時に思い描いているユーザーの姿を、どれだけ実現できているか。どれだけ未来を引き寄せられているか、だけなんですよね。
客観的におめでとうと言われるであろうことに葛藤し、そこから再び顔をあげる機会に至るなど、自分でも思いみなかった貴重な出来事でした。
引き続き、ひたむきに悩み続けたいと思います笑
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