ミッドライフ・クライシスと最近の不眠について

不定期的に不眠の症状が訪れる。
はじめてその症状を呈したのは中学生のときだった。
中学生といえばちょうど失明して間もない頃で、当時はどうしても昼間起きていられなかった。
本当なら通うはずだった中学が自宅の目と鼻の先にあって、聞こえてくるチャイムや校内放送の音に堪えられなかった。
夜眠れなくなるといつも、どこにも行けず、何もできなかったあの時代を思い出す。

最近また不眠気味だ。
床についても真夜中に目覚めてそのまま朝を迎えることが増えた。
原因は特には思いつかない。
でもきっと何かきっかけのようなものはあるのだろう。
あるいは、ただの年のせいだろうか。

ミッドライフ・クライシス。
確かに、そう言われればそうなのかも知れない。
ここ最近、noteにたくさん記事を投稿したのは、眠れない夜のせいでもある。
記事のほとんどは過去に書いたものだ。
失明してから今まで、少しは成長できただろうか。
そうであるような気もするし、何も変わっていないような気もする。
むしろ後退したところさえある。

何にせよ、いくら過去を振り返ったところで、それらはもう完全に終わったことだ。
これまで歩んできた人生より残りの人生の方が確実に短くなった今、これからどうやって生きていけばいいのだろう。
確証が持てずにいる。
このままじゃいけない、何か手を打たなければ。

でも実際のところは何もできず、何も変わらないまま次の日がやってくる。
その繰り返しだ。
そして、うかうかしているうちに不可避的に年老いてゆく。

これ以上後悔しないためにも、日の当たる場所を歩き出さなければならない。
たとえ残された時間が限られたものであったとしても。
たとえ一般的な意味での成功は望めなかったとしても。

不眠が日毎に重くなる中、また夜が明ける。
まずは今日一日を平和に過ごそう。
全てを投げ捨ててしまいたい気持ちを押さえて。