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JR東日本E233系0番台グリーン車(サロE232-29〜32+サロE233-29〜32) J-TREC横浜事業所出場 2024年4月23日

・中央快速線線用グリーン 遂に30編成に

4月23日未明、中央快速線用グリーン車がJ-TREC横浜事業所を出場しました。

2024年3月26日以来の出場となります。
※前回出場は以下のリンクからご覧いただけます

今回出場により、同線グリーン車は30編成を突破。
全57編成導入予定の約6割が出場したことになります。


・出場時のようす

今回は青の01号機が先頭に
中央快速線用グリーン車も遂に30編成目となる。
暗闇に光る銀色のステンレス

・甲種輸送

今出場は操車担当が多めである
機関車に牽かれる2階建グリーン車
あまり撮っていなかった屋根上の風景
今回はいつもより手前の停止位置で停車
輸送票
手前に停止した影響で横須賀線車両との並びが可能になった
同じオレンジ色は入るが走る線区が異なる
池子(神武寺)〜新鶴見信号場間はDD200形4号機が牽引
ダブルデッカーが沢山繋がると海外の貨物列車を彷彿させる


・Y_TREport 置き場に困った中央快速線のグリーン車達

今回のレポートは置き場の確保が急務となったグリーン車の話題。

昨年9月以降より中央快速線用グリーン車が4編成(8両)が月に1回のペースで出場し、グリーン車サービス導入へ向け急ピッチに製造されています。

しかし、今回のグリーン車導入は高崎・宇都宮・常磐線線グリーン車導入と異なり、従来の10両の貫通編成及び分割編成の基本部である6両編成の車両に2両のグリーン車を増結する形となるとから、純粋に1編成あたりの車両の長さが長くなります。

その為に車両だけでなく、駅等の地上設備においてもグリーン車導入により長くなる車両の対応をしなければならず、ただ車両を繋げるというわけにはいきません。

現在は、一部の編成にグリーン車が連結され試運転を行っておりますが、これらの編成は営業運転に充当されることはなく、試運転専用車両となっています。

したがって、グリーン車導入による準備がある程度終わらない限り、従来車にグリーン車を連結が難しいのが現状であると思われます。

そのため、現在出場したグリーン車達は豊田車両センター内の留置線に留置されている状況が続いています。

・留置線にも限度が…

豊田車両センターの全ての留置線がグリーン車専用置き場になれば今回のレポートの様な状況になりませんが、営業車両が清掃・検査をする場所である当センターは中央快速線の重要拠点であり、グリーン車留置の為に営業車両を他の車庫に移動させることは営業車両の運用面、乗務員の確保、清掃・検査のスケジュール調整と複雑になり簡単に調整出来ません。

しかし、月に1回のペースで続々と豊田車両センターにやってくるグリーン車。
そろそろ置き場に限界を迎えることになります。

豊田車両センターの様子
8本の線路がグリーン車で埋められている
各線の長さは約200m程。
各線グリーン車が10両程留置することが出来る為、合計1.6km分の線路が当面使われることの無いグリーン車で埋まる
営業車両と並ぶグリーン車
その長さは果てしなく続く
両隣にはひたすら組み込み前のグリーン車
右下にある製造年月日は出場時のままである
全てのグリーン車が休車となり手持ち無沙汰状態が続く

2024年4月頃より、本当に限界を迎えた豊田車両センターで留置されるグリーン車が順次他の車両センターへ疎開されることになり、各線の車両に揉まれながらの留置が始まりました。
上記画像の通り、2024年3月までに出場したグリーン車は豊田車両センターに留置、同年4月以降出場したグリーン車を中心に試運転後国府津車両センター及び幕張車両センターへ疎開留置されています。

幕張車両センターにて疎開留置されている中央線グリーン車。
横須賀・総武快速線の車両は出場時逗子駅で遭遇するが、ピンク色の新京成線と顔を合わせるのは新鮮である
横須賀・総武快速線車両に挟まれる中央快速線用グリーン車

今回出場も4編成8両と前回同様に出場している為、試運転後は他の車両センターへ疎開されるのはほぼ確実かと思われます。

・疎開先でも組み込み作業が行われる予感…

現在、一部のグリーン車が他の車両センターへ疎開されています。

今後は、疎開先でのグリーン車組み込みが行われるのではないかと予想しております。

2024年度末までに57編成にグリーン車が組み込まれる予定です。

従来編成としている車両の連結は先頭車同士の連結を除き、中間車は車両同士を連結器で連結した後、両端をボルトで留める半永久連結器を採用しています。

そして連結後、ジャンパ栓を用いて車両同士を繋げることにより、電気配線を行います。

透明のカバーがかかっている場所が連結器。

つまり、従来編成にグリーン車を組み込む場合以下の流れになります。

1.グリーン車を組み込む間の中間車の連結器のボルトを外し、ジャンパ栓を外す

TC,TC‘・・・先頭車
M,M‘・・・中間車

2.車両は横移動が出来ない為に、一旦切り離しした片側車両の一部を他の引き上げ線まで移動する

鉄道車両は横移動が出来ないので、一旦引き上げ線に移動する。

3.引き上げ線からグリーン車が留置されている線路までバックで移動しグリーン車と連結

引き上げ線に移動後、隣に留置しているグリーン車と連結。

4.片側のグリーン車連結後、連結器のボルト留めとジャンパ栓を繋ぐ

5.グリーン車を繋げた片側車両を引き上げ線まで移動

残りの車両と繋げる為、一旦引き上げ線に移動する。

6.引き上げ線から切り離された残りの車両の所まで行き連結

残りの車両と連結し組み込みが完了。

7.4と同様に連結器のボルト留めとジャンパ栓を繋ぎ、ブレーキ試験等を行った後、組み込み作業が終了

1編成分のグリーン車を組み込むまでに上記の手順を踏まなければ組み込みが出来ず、時間及び人員と手間が必要となる作業となり、短時間で終わる作業ではありません。

これを導入予定数である57編成に実施しなければならず、午前と午後それぞれ1編成ずつ組み込むことが可能であっても、全てのグリーン車を組み込むには相当の期間が必要となります。

短期間でグリーン車組み込みを効率よく行う為には現在疎開留置している車両センターでの組み込み作業が必要不可欠であると筆者は考えております。

車両に切り離し、連結作業は修繕等の作業において各車両センターで実施されており、手間のかかる作業ではありますが、所属先でないと全く出来ないわけではありません。

組み込み予定である従来編成を疎開先の車両センターへ回送し、疎開先で組み込み作業を行い、グリーン車を組み込まれた状態で所属車両センターへ回送すればわざわざグリーン車だけを持ってくる必要もありませんし、所属先でに作業の負担を減らせるだけでなく、1日で3編成、4編成と一気に組み込まれたグリーン車付き編成が生まれます。(他の車両センターから見れば少し迷惑な話かもしれませんが…)

実際、どの様な形でグリーン車が組み込まれるか不明でありますが、サービス開始までの時間的余裕はそこまで無いと思います。

その為、他の車両センターを巻き込んだ中央快速線用グリーン車の一斉組み込み作業が行われる「かも」しれません。





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