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NiziUもいいけどJYP推すならIZTYもね

今ガールズでは韓国国内で最も勢いがあると思われるTWICE生みの親、餅ゴリことパク・ジニョンのプロデュースによる日本発のガールズグループ・オーディション、虹プロは、地上波TVでも取り上げられたのでだいぶ認知度高めでデビューが決まったNiziUもよいスタートを切れそうですが、TWICEの妹グループとしてはNiziUより先輩にあたるITZYが新曲「NOT SHY」でカムバックしてます。

私ぐらいの年齢だと「おおっ『テルマ&ルイーズ』じゃん!」って感じでのっけから嬉しくなっちゃうのですが、今回もかっこいいですITZY。日本では日本人メンバーもいるTWICEが圧倒的に人気だと思いますが、JYP的に欧米市場でBLACK PINKの対抗馬として本格的に展開させるのはITZYなんだろうなと思う。

もともと私は(人数的にも)ITZYはワンガの後継なのかなと思ってました。

私がK-POP聴き始めた頃はコレとかめっちゃポピュラーでした。一応言っときますと、当時これがスタンダードだったわけではなく、当時も「レトロ」でした。80年代リバイバル的な。NiziUのミイヒちゃんがカバーしたNobodyなんかはさらに時代遡ってる感じですよね。

当時から英語バージョン出してて欧米狙い。一貫してるなーと。

ただ、ITZYの21世紀っぽさは、やっぱりここ数年の韓国の「強め系女子」ニーズをバッチリ捉えているところだと思います。

日本も韓国も基本儒教文化の根強い国であり、ジェンダーギャップ指数ではG7ダントツ最下位の日本が121位、韓国108位とアジア勢の中ではいずれも中国に負けてますが(2019年12月発表版)、それでも韓国の企業の女性役員比率は日本のそれより高く、国会議員に占める女性議員比率も日本より高いです( 「日韓比較からみる女性活躍支援の方向性」日本総研,2014)。<これ2014年資料ですが、最新のやつでも日本の女性議員の比率はG20でダントツ最下位

こういう数値っていうのは世の中の空気にもちゃんと反映されるもので、韓国で一時期日本からの輸入文化っぽい「パンチラ寸前の制服でぬるいダンスを踊りぬるい歌を歌う女子グループ」が流行しだしたときには、私もうK-POPおたく辞めようかなと思うぐらい萎えたのですが、そこから新たに「強め系」の女子グループが立ち上がり出したのがここ数年。

中でもITZYは強め系ながらJYPらしい溌剌とした健康美に溢れており、同じ強めでも「不良系」だったり「クラブ系」だったりという、どこか「レールを外れた女の子」として表現されていた「強め系」とはデビュー曲から一線を画しておりました。

もうね、歌詞がもう女の子たちに対する熱い熱いエンカレッジソングなんですね。「私は私、可愛いだけで魅力がない女の子とは違うの」「自分のスタイルが好き、これが私だから」「あなたの基準に私をあわせようとしないで、私は私よ」「夢見ることを諦めないで、私たちが後ろにいるよ」ってもう最強じゃない?この歌詞素晴らしくない?接触イベントでアイドル志望の女の子たちを消耗させながら、制服を切られた云々とかいうキモい歌詞書いてるオッさんの百万倍すばらしいよね餅ゴリ!と思ったわけです私は。

以降もITZYの曲の路線は一貫してます。日本語歌詞動画を見てもらえればよくわかると思いますが、強い自己肯定感を歌い上げる曲が多い。

同じ強め系でも、BLACK PINKが基本的には「君」との関係性をめぐる歌詞の歌を歌い続け、時には歌詞として「オッパ!」(年上の男性への呼びかけで一定以上の年齢の韓国男子は女子から「オッパ」って言われるとだいたいデレる)と叫ぶなんていうこともあるのと比較すると、ITZYの歌が誰に向けられた歌なのかがすごく明確にわかる気がするのです。(誤解がないように付け加えときますが、BLACK PINKもおされだし2NE1の生まれ変わりみたいでめちゃ好きですよ。)

ITZYの歌の主軸は常に「私」であって、その曲を聞く女の子たち自身が自分を投影できる「私」を強く肯定し続ける。「君」が登場したとしても「君」は主軸じゃないんです。「君」によって「私」はぶれないよ、っていうメッセージが実に明確で清々しい。

日本にももちろん、個性的なアイドルが出現しつつあって、女衒秋元の天下もそろそろ終わるはずだとは思うのですが、日本だとまだまだそういう「強め系」女子ドルは「アウトサイダー」っぽい扱いだと思います。ITZYのすごいとこは、これだけのフェミソングでありながら、男性含む一般大衆にもちゃんと愛されるキャッチーさ、可愛らしさを兼ね備えているところ。

公開されたばかりの練習室動画もめっちゃかっこいいのでみんな見てね。







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