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【読書記録】眠れなくなる宇宙のはなし

 宇宙に関しては、その始まりや成り立ちについて昔から様々な説が考えられてきました。

 この本では、これまでに提唱されてきた説が細かく解説されており、興味深い内容が盛りだくさんでした。
 専門用語もあるので、多少は宇宙の知識がある方のほうがより楽しめるかもしれませんが、宇宙ビギナーの私にも分かりやすい内容で、非常に楽しく読めました。


 昔から提唱されてきた様々な説を読み解いていくと、人間は基本的に合理的に考えたがる生き物だということが実感できます。

 過去の哲学者や物理学者、天文学者たちは、神の存在を信じ、宇宙について考えてきた方が多いようです。
 神=合理的という等式は無理やりな感じはしますが、自分たちが生まれてきた意味やこの宇宙が存在する意味について、昔の人々が真剣に考えてきたからこそ、宇宙飛行士が誕生したり、こうして宇宙の知識を共有できるようになったんですよね。

 中には、肉眼で天体を観測し続けた、なんて天文学者もいますから、そういった昔の方々の努力や思考は尊いものだなぁと感じます。

 また、こんな一文がありました。


 天文学は「天からの文」を読み解く学問である。

 天からというと神的存在を意識してしまいますが、「考える」という人間ならではの行動は、人間の使命でもあるのかな、と思わずにはいられません。


 そして、この一文。

価値観が崩れてしまうとき、自分を取り巻く世界を見つめ、その中での自分の立ち位置を再確認することが新たな価値観を築き、自分を取り戻すことを可能にする。

 この宇宙について考えることは、自分を知ること。
 何かに悩んだり迷ったりしたときは、宇宙に想いを馳せてみると何か気づくことがあるのかもしれませんね。

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