《Oslo》観劇記録


舞台Osloを観劇した感想です。
以下、ネタバレを含みますのでご注意下さい。





【観劇するにあたって】


まず、題材となるイスラエルとパレスチナの問題についてですが、私はほぼ知識がないまま観劇しました。
Twitterを見ていると事前に勉強されている方が多くて偉いなぁと思いつつ、何もせず。←
それでも十分楽しめました。
ただ、役名が頭に入って来なくて大変でした。カタカナの名前でただでさえすんなりと覚えられないのに、コードネームで呼び合うのでもうパニックです。
“それは誰のことだっけ!?”と心の中で呟きが止まりませんでした(笑)
なので人物相関図などが分かっているといいのではないかなと思います。
もし観劇前で、勉強が間に合ってない!と心配されている方にはそのまま観劇しても絶対楽しめます。大丈夫ですと伝えたいです。(もちろん知識があればさらに楽しめること間違いなし!)
それから、これは個人的に感じたことですがこの「Oslo」という舞台はコンサートに例えるならクラシックだなと思いました。
身嗜みを整えて、背筋を伸ばして観劇したくなると言うか。
私は2回観劇したのですが、1回目はぬぼーっとした服装で行ってしまいまして(^^;
2回目は自分なりにおめかしをして行きました。
そういう楽しみ方もできる舞台のように感じました。
シャンとした気持ちで観劇したいと思える舞台もいいですね。非日常空間を味合わせてもらいました。



【坂本くんと郁人くん】

今回、坂本くんとA.B.C-Zメンバーの共演がとにかく嬉しかったです。
一昨年トニセンの舞台「カノトイハナサガモノラ」で坂本くんのことを見たことはあったのですが、あまりのカッコ良さに初見のように大興奮してしまいました(笑)
とにかくカッコよかった!!
まずスーツが似合いすぎてる!!!
スリーピースのスーツをあんなにも素敵に着こなす人見たことない。
立っているだけで素敵。セリフを言えばさらに素敵。コート姿はもう殺す気ですか?って感じのレベルのカッコ良さでした…。
柔らかい人柄。実は野心の炎を静かに熱く燃やしている。紳士的な大人の男性だけどチャーミング。坂本くんが演じるテリエは本当に魅力的でした。
観劇後、“マサ様ぁぁー!!”と叫びたくなりました(笑)
こんなにも舞台上ではスマートだけど、グループに帰ると健くんとかにイジられまくっちゃう方なのも知っているので頭を抱えます…。
そして郁人くん。この舞台のキャストに郁人くんが選ばれて、私は本当に嬉しいです。
ヤンとロン2役。忙しいスケジュールの中での2役、しかも上演時間が長い舞台。
すごく大変だと思いますが、郁人くんにとって今後を変えるようなお仕事なのではないかな?
緊張感溢れる舞台の中で、そのピンと張った空気の糸を郁人くんがパチっと切るようなシーンがいくつかありました。ハラハラしながらも、その大役を任されていることが嬉しかった。舞台では笑いを取ることが一番難しいと、個人的に思っています。
お客さんの肩を解すような役のロンが私はとても好きでした。ロンが居てくれることで自分の緊張をうまくコントロールできました。
(ヤンもカッコよくて素敵だったけど、私は圧倒的にロン派でした・笑)
あと、あまり羨ましいって言葉を使いたくないのだけど。
この役が自担さんだったら…と思って羨ましかったです。こんなにも錚々たるキャストさんと身体と心をぶつけ合う舞台というお仕事ができていること、得るものが本当にたくさんあると思います。それがね、自担さんだったらって思っちゃった。羨ましいよ、郁人くん。
この舞台で多くのものを得て、A.B.C-Zでの活動に活かしてほしいです。今後の郁人くんがさらに楽しみ!!



【観劇を終えて】


キャスト皆さんの演技が本当に素晴らしくて、2時間40分がとにかくあっという間に過ぎていきました。好きなシーンはたくさんあったのですが、ラストシーンがとても印象的でした。
様々な壁を乗り越えて迎えたワシントンでの調印式。
それを見つめるキャスト全員。全員、客席に背中を向けています。
舞台装置が動き、その背中が遠くなる。キャスト全員が客席の方に戻って来て、調印式後の両国のその後が語られます。
そして坂本くん、安蘭さん以外のキャストがいなくなる。
何もなくなった舞台。テリエ一人の声だけが響く。オスロ合意を経て、残ったのは希望だったのか、後悔だったのか…。
鳥肌が立つ演出でした。
この難しい問題について、私が書けるようなことは何もありません。
ただ思ったことは、衣食住に恵まれて平和な国で生きていることがどれだけ幸せかということ。今、私がこうしてnoteを書いている時にもどこかの国では銃声が鳴り響いている…。平和な国で平和に暮らせていることの幸せを痛感しました。
それから、怒りや憎しみは何も生み出さないということ。国同士の平和を目指すという大きなテーマですが、実はそこにあるのは人と人という基本的な問題なのだろうなと思いました。


一言で言うならば一流の舞台でした。
観劇できて良かったです。
もし迷われている方がいたら是非観てほしいです。
どうか千穐楽まで無事に上演されますように。