「Against The Sky」Brian Eno & Harold Budd(1984)

https://www.youtube.com/watch?v=vwMFMHfEoh4&list=PLfimnwaZdumgM7qHD0Xtk1QzVZv1JSql5&index=4

https://www.audio-technica.co.jp/always-listening/articles/bryan-eno-01/

(転載はじめ)

「The Pearl」 は、若き日のダニエル・ラノワ(Daniel Lanois)もプロデュースで参加するなど、より洗練されたサウンドとなっています。

コラボレーションによって、バッドのソロ作よりも彼の音楽性がより魅力的に、かつより分かりやすく伝わりやすく引き出されているように感じるのですが、「The Pearl」 では、ダニエル・ラノワの手腕が発揮されていることは間違いありません。

ピアノの音や声、シンセサイザーなどの楽器が、とても有機的な音色で描き出されています。 また、独特の広がりある音作りがなされており、得も言えぬ浮遊感が美しいのです。 まるで、古い映画に映し出される異郷の自然風景がどこまでも広がるような、独特の感性による「音の風景」が続いていきます。

それでいて、聴くものを突き放すような実験性や、直接的な明るさや暗さを示すことのない無色で平坦な曲想は、リスナーがいま目にしている物や風景の本質、そして、いま行なっている思考をクリアにしてくれるように私は感じます。

穏やかで包み込まれるような心地のよいサウンドであるとともに、その音を聴く、もしくは聞くことによって思考が整理されていくので、自然に眠りへと入ることが出来るのです。 その意味で、ヒーリング音楽やチルアウト、癒し系、導眠BGMや快眠BGMといった音楽以上に、それらが目指す効果を得られると私は体感します。

(転載おわり)