ピエル・パオロ・パゾリーニ、再鑑賞

The Gospel According to St Matthew (1964) - Pasolini

パゾリーニ『Il Vangelo secondo Matteo(マタイによる福音書)』を見た。90年代に一度スクリーンで見たのだが、ほぼどんな細部も全く覚えていなかった(寝ていたのか?)。改めて見ると、(共産主義者の)パゾリーニらしい映画だなと。1964年製作・公開だが(イタリア・フランス合作)、なぜか私はやはり「80年代っぽさ」を諸々の記憶を想起しながら感じた。ジョルジョ・アガンベンが出演している。

パゾリーニは最後『Salò o le 120 giornate di Sodoma (1975年)』でファシストが美男美女を誘拐し酒池肉林のやりたい放題をやって殺すという映画を撮り、その撮影現場近くで自身が暴行の末車で轢かれるという形で死去。単純で分かり易いストーリーでそれだけ深みのない映画監督とも私からは見える。

パゾリーニにはキリスト教と共産主義の2大カルトの性質が圧縮していて、見本としては見やすい。

パゾリーニを見ると、共産主義やキリスト教の思い込みと押し付けがましさの強さは、余程の経験を積んでいかないと治らないよなというのは、私が中心的に感じるところ。


参照。

80年代ニューアカの意味の考察|加藤 豪 #note https://note.com/naar/n/n28015867b958?sub_rt=share_sb

保守と革新はマッチポンプ|加藤 豪 #note https://note.com/naar/n/n4cbf1d67a063?sub_rt=share_sb

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