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忘れもの

つい1週間ほど前。
旅行に出かけた際、充電器を忘れた。
正確に言うと、タイプCのケーブルを忘れた。
もっと言うと、モバイルバッテリーは持っていっていた。
スマホを5回分くらいフル充電にできるやつを。
なかなかに厳つくて、持ち運ぶには結構重たいやつを。
道中、「ただ、電気を持っている人」になった。

一昨日。
新幹線に手さげかばんを忘れた。
ついでにお土産が入った紙袋も忘れた。
駅員さんにお願いして、駅事務室まで通してもらった。
新幹線に荷物を忘れるのはこれで2回目。
慣れたもので、いやに落ち着いて対処できてしまう。
まるで、忘れてからが本領発揮と言わんばかりに。

昨日。
「今日から新しい職場で本格始動だ!」
と意気込んで朝家を出たら、最寄り駅の改札を通る直前で電話が鳴った。
電話は妹から。
「兄ちゃん、パソコンとイヤホン忘れてるよ。」
「......」
「......」
とりあえず、パソコンないと仕事にならないので、家に向かって走り出す。
時間に遅れそうなので、上司に連絡をする。
玄関に忘れものをまとめておいてくれた妹に、感謝を3回述べる。
再び、駅に向かって走り出す。
こちらも慣れた段取りだ。
毎度、予想外に汗をかいてしまうのも織り込み済み。


今日。
世の中には、忘れても何とかなるものと、忘れちゃいけないものがあることを知った。









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