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空を見上げて 22話

試合も終盤まで進み7回の攻防を迎える。

7回の裏 坂道高校の攻撃。
1アウトから連続ヒットで繋ぎ1.2塁。9番の○○に打席が回ってきた。すると、

カキーン

実況:打ちました!久保の打球は1.2塁間を抜けます!そして二塁ランナーは一気にホームイン!1点を返しました宮城坂道高校!

○○:よっしゃ!

しかし後続が続かずこの回は1点止まりとなる。
7回が終了し1対2となり試合は8回に。そして8回のマウンドに○○が立つ。

○○:もう打たせるかよ!
バシーン!

審判:ストラーイク!バッターアウト!

実況:最後はストレートです!久保○○!なんとこの回3者連続三振!そして、今のストレートは147キロです。恐るべし1年生エース!

咲月:凄い、○○!ナイスピッチ!

真佑:凄い。○○君

和:信じられない。


球場にいる観客が○○の圧巻のピッチングに言葉を失っていた。序盤に崩れかけていた姿とは全くの別人だった。

絢音:みんなこの回に必ず逆転するわよ!

一同:よっしゃー!

8回の裏 先頭は3番の廉からだ。

日奈子:廉君!君なら打てるよ!

廉:日奈子コーチ。ライナーを打つようにコンパクトなスイングで!

初球に低めへのスライダー。

廉:自分のタイミングで!
カキーン

実況:打った!3番の太田廉の打球はセンターオーバーのツーベース!ノーアウトからランナーを出しました!宮城坂道高校!

日奈子:廉君。本当にいいバッターになったね。

そして4番の渉に打席が回るが。

実況:あーと!4番の伊達君は敬遠です。これでノーアウトランナー1.2塁。

絢音:守りやすくしてきたわね。

史緒里:上手くいけばダブルプレーも狙えますしね。

続く5番の大寿はレフトフライに打ち取られてしまう。更に続く6番の涼も三振でツーアウト。

ウグイス嬢:7番ライト清水君。

隼人:太陽!頼むぞ!

怜馬:打ってくれ!

太陽:○○があれだけのピッチングしてるんだ!俺だって、やばい。手が震えてる。

○○:太陽!

太陽:○○、

○○:お前なら打てる!そろそろ打ってくれよ笑

太陽:お、おう!任せろ!

初球、2球目続けてストライクとなり追い込まれてしまう。

相手捕手:(2球とも振ってこなかったか。低めのフォークで終わらせるぞ)

相手投手:オッケー!

そして投じられた1球は低めに落ちる完璧なフォーク。

太陽:(コンパクトに鋭く)おらーー!
カキーン

打球はレフトへ

太陽:いけー!

実況:レフトの頭上を超えたー!2塁ランナーホームインそして1塁ランナーもホームに帰ってくる!2点入りました!宮城坂道高校、清水太陽の逆転2点タイムリーツーベース!

一同:うおーーー!太陽!ナイスバッティング!

日奈子:太陽君。よくやったね!

○○:やべー。泣きそう、太陽ありがとう😢。

咲月:やったー!逆転だよ!

真佑:凄いねあの子!

美空:やばい。あの人めっちゃかっこいい😍!一目惚れしちゃった!

8回が終了し、いよいよ9回の守備に。

絢音:(あー、やばいかもこういう時になんて言えばいいのかな?)

隼人:監督!

絢音:うん!みんな。これが最後の守備だよ。最初に君たちと会った時よりもずっと成長している。私を信じてくれてありがとう!さあー!甲子園に行くわよ!

一同:おーーー!

9回のマウンドに立つのはもちろん久保○○。

涼:○○、絶対に行こうな!甲子園に!

○○:おう!

東北西は1番からの好打順

○○:おらー!
バシーン

審判:ストライクバッターアウト

実況:3球ともストレートで見逃し三振です。あと2人で宮城坂道高校初の甲子園です!

続く2番バッターも打ち取りツーアウト

そして3番バッター。簡単に打ち取るも粘られ3ボール2ストライクのフルカウント

涼:(これで決めよう)

○○:(おう)

そして投じられたラストボール

○○:おらーーー!
バシーン

審判:ストライクバッターアウト!ゲームセット!

実況:最後は空振り三振!吹き荒れた旋風!宮城の高校野球の歴史に新たな伝説が刻まれました!今年の夏の大会を制したのは宮城坂道高校だ!

○○:よっしゃー!

一同:やったぞ!

咲月:う〜○○。本当におめでとう🥲

真佑:咲月。

和:さっちゃん。

璃果:咲月さん!やりましたね!


そして、優勝監督インタビューと活躍選手へのインタビューが始まる。

記者:放送席、優勝しました宮城坂道高校の鈴木絢音監督です!本当におめでとうございます!

絢音:ありがとうございます。

記者:まずは今の率直な感想を聞かせて下さい。

絢音:はい。みんなが本当によくここまでやってくれたと思っています。今日も諦めずに戦うことができました。ここまで頑張ってくれた選手に感謝しています。みんな本当にありがとう!

記者:その中でも今大会チームのMVPを決めるなら誰でしょうか?

絢音:そうですね。私の中では選手全員がMVPだと思っています。ここに居る20人がいなければここまで来ることは出来なかったです。

記者:では、最後に甲子園に向けて一言お願いします。

絢音:はい!甲子園でも私たちの野球を見せつけていきたいと思っています!坂道旋風はまだまだ続きます!ありがとうございました!

続いて 呼ばれたのはもちろん。

記者:続きまして9回を完投しました。久保○○君です。

○○:ありがとうございます!

記者:まずは今日のピッチングを振り返ってみていかがですか?

○○:最初の方は本当に調子が悪かったんですけど中盤以降は立ち直ることができてよかったです。

記者:そして8回に清水君のタイムリーで逆転に成功しました。久保君はどのような心境であの場面を見ていましたか?

○○:太陽なら決めてくれると思っていました。あいつは高校から野球を始めて毎日遅くまで練習していたのを見てたし、努力を知っているからこそ自分のことのように嬉しかったです!

記者:久保君もここまで本当に素晴らしいピッチングを続けてきました。その原動力はなんなんでしょうか?

○○:やっぱり1番はこのメンバーと甲子園に行きたいという思いです。あと、必ず甲子園に連れて行くと約束してる人がいるのでそれも原動力になりました。

記者:ありがとうございます!では最後に甲子園に向けて一言お願いします。

○○:はい!甲子園でも僕達の旋風を巻き起こします!ありがとうございました!


遂に幕を閉じた宮城大会。そして宮城坂道高校の次の舞台は甲子園へ!

次回 久しぶりの日常回。○○と咲月だけではなく新たな恋の予感?

璃果:作者さん。次回はもちろん璃果の出番ありますよね?

彩:私も日常回に全然登場してないんだけど。どういうこと?

作者:いやー、どうでしょうね?

璃果、彩:出番作らないと久保さんみたいに、

作者:ひえ〜!た、助けて〜!

続く




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