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おかっぱ

今の髪型は気に入ってるけど、ちょっと前から違和感も感じてる。
なんか嫌だな、なんか変な感じ。と鏡を見るたびに思う。

でも色んな髪型を試してたどり着いた形やから、これ以上にいい髪型もそうすぐには見つからへん。
じゃあどうして変に感じるのか、色々考えた結果、そもそも今、自信がないのかもしれないと思った。

今の髪型はコンプレックスである骨格が露出したもの。元気なときは、それを敢えて出すことで、強みに活かしてるみたいで「いいじゃん!」と自己肯定感が上がる。
でも自信がないと「コンプレックスは隠さなくちゃ」という考えに向くので、今の髪型は不適切に感じてしまう。

色々考えた結果、髪型を変えるかどうかは保留することにした。今はとりあえず「自信がないときと元気なときで、着たい服やヘアスタイルが変わるんだ」ということがわかっただけでいい。元気なときと、元気がないときのどちらに合わせるかは、またこれからゆっくり考えよう。

アルバムを見返したら自信ありそうな子がいた


昼、同居人と友人ら四人でお茶をした。
春の光を浴びた友人らの皮膚は薄く、層が透けて見えた。表情に合わせて髪の毛が揺れ、瞳には風景が映る。二人とも、とても綺麗だと思った。

私たちは決して完璧ではないし、誰しもが歪みをもって生きている。鏡を見てるとそのノイズが気になるんだけど、その複雑さが人間の美しさだし、愛すべき対象なんだろう。自分のことだけ考えてると、そういうあたり前のことが見えなくなる。

帰り際、今度はお花見しようと約束をして別れた。次はオシャレをして、おにぎりを持っていこう。

春がくるね

生きる糧にします