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【読了】『開かれた協働と学びが加速する教室』


河村茂雄著 図書文化


タイトルのキーワードに惹かれて手に取りました。
正直、電車の中で疲れている中で読むことが多かったのか、内容が入ってくることがとても難しかった。なんででしょう。まだまだ自分の知識不足を痛感しました。

ただ、どのページに書いてあることも、納得がいき、実践してみたい!やってみたい!とそそられる内容でした。
「開かれる学び」は、今の子どもたちが将来社会の中で他者と共同し生きていくことの練習場を作ることなのではないかと思いました。

この先、子どもたちが社会へと進むならば、1人で生きていくことはほぼない。誰かしら何かの集団や組織に所属していくことが予測されます。そうなった時、今ある「クラス」というものは、とても特殊で、とても好都合な環境だと思います。
私自身、教師として学校に戻った時に、
「毎日、同じ場所で、同じ人と、同じことをしていくなんて、こんな環境…もう高校で終わりだ。クラスという場所は、集団の中での自分の立ち位置、役割、役回りをメタ認知するのにいい練習場だし、自分以外の人間関係が約40通りも学べる。こんな場所にいてただ過ぎ去ってしまうのはもったいない!」
と考えました。子どもたちがより、それを自分たち自身で認識して、自分たちで自走するクラスを作っていくのが、学級担任としての役割だということも強く認識したのも同じタイミングです。

教師たるもの、不安定な未来を生き抜く子どもたちが強く逞しく、より良い人間関係を形成しながら、集団の中で「自分」というものを色濃く出し、自己効用感を感じられながら持続可能な社会を創ることができるような環境をより整えていかなくてはならない。

子どもたち自身が、自分が所属する環境をより良くしようとする姿勢をどのようにしたら身につくのか。そのヒントがこの本には詰まっていたように思います。大切なのは、子どもたちが主役だということ。教員はあくまでサポート役に回る。その方向性で、子どもたち自身が自分たちの環境をより良くしようと奮起する姿を見れると思うと、とても幸せなことで、そんな彼らなら、安心して未来を任せることができるのかなと感じることができました。

教員は、学校にいるしかない。どんなに月日が経ったとしても、この教室という場所からは出られない。だけど、ここにいた子どもたちは未来へ、世界へ、社会へ旅立っていく。たった3年という短い時間の中で、目の前の子どもたちが社会の中で、自分のなりたい姿を実現しようとする姿になれるよう、向き合っていきたいと思います。

だからこそ、「教育」の本質。教師視点ではなく、子どもたち視点での教育をいつまでも忘れないように。


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