画像生成AIに灘のイベントチラシを作らせる
梅雨の間に免疫力が落ちたのか、風邪をひいてしまった。咳と鼻水、うっすら微熱。厳しい夏を前に不安でしかない。早く秋来ないかな。こんなことで怒涛のイベントの波を乗り切れるのだろうか。
毎年、山の日(8月11日)に開催している「海、山へ行く」というイベント。高度経済成長期の神戸市が山を削って海を埋め立てた都市開発のキャッチコピー「山、海へ行く」のパロディである。今年も開催することが決まった。毎回テーマを変えるので、それに合わせてビジュアルを作るのだが、風邪ひいたりしたもんで時間がない。
そうだ。AI使おう。
画像生成AIをネットで調べるとなにやらいっぱいあって、よくわからんので、エイやで「ミッドジャーニー」というのを使うことにした。(すでにAIを選ぶ気力すらない)
今年の「海、山へ行く2023」のテーマは「カリフォルニア」ということに決まっていた。えーっとなになに?元画像をアップして、適当なワード(呪文という)を入力すると、絵を作ってくれるのか。
まあ、やってみないとわからない。
まずは会場の穂高湖の画像をアップしてと。
今年のテーマは「カリフォルニア」なので、california,beach,surfingと入力してみた。パラメータとかいろいろあるけど、まずはデフォルトで、エイやっ!
あのーもしもし?AIさん?穂高湖どこいったんですか?パラメータってやつの設定があかんのか?適当にいじってと。エイやっ!
ちょっと湖っぽくなったけど、イラストじゃねえか。
空になんか浮いてるし。あとクラゲみたいな謎の構造物も。
つか、サーフィンどこよ。
呪文をlake in the mountains,surfing,sandy beachにしてもう一回、エイやっ!
川になってしもてるがな。あそことここらへんをゴニョゴニョしてと。エイやっ!
ちょっとマシになってきたような気もするが、穂高湖正面に見える「シェール槍」が誇張されてエベレストみたいになってしまった。雪まで積もってる。夏やねんけど。またまたパラメータいじって、エイやっ!
ほうほう。どんよりとした深緑の湖面、アメリカザリガニがうじゃうじゃいそう。そうそう、ここで泳ぐと臭いんだよなー。(遊泳禁止です)
ちょっと穂高湖っぽくなってきた。でももうちょっと動きが欲しいな。なになに?バリエーションってのがあるのか。ポチッとな!
もう、この時点でだいぶ疲れてきた。
こんなことなら、穂高湖でちゃんと撮影すればよかった。
あきらめてこの画像を使うことにする。
あとはキャッチコピー。ラジオのスイッチを入れると、山下達郎がジャニーズ問題に関してブツブツ言ってる。
あ、達郎か。達郎にしよう。
その刹那、俺のパラメーターが、
カリフォルニア→でも穂高湖は日本→日本のカリフォルニアは山下達郎→RIDE ON TIMEに変換した。
「RIDE ON TIME」は、1980年にmaxellのカセットテープのCMで使われていた曲。「おしゃれな音楽なのに、なんでこの人は不気味なのか」と、当時中学二年生の俺は思った。トラウマに近い。
達郎が夕暮れの海辺に立ち、長髪をなびかせながらカメラに向かって指鉄砲を撃ち「いい音しか残れない」というナレーションがかぶさる。
Ride On Lake〜いい湖(うみ)しか残れない
脳内で「RIDE ON TIME」が再生され、心に火がついた。
こうして画像生成naddistと画像生成AIとの合作、「海、山へ行く2023」のビジュアルイメージができあがった。
画像生成AIは言葉でイメージを伝えると、それを映像化する。つまりイメージを言語化できないと何も始まらない。
AIは、穂高湖から「RIDE ON TIME」は思いつかないのだ。
そのうち、人がイメージする先を行くAIができるかもしれない。
山下達郎を追い越して竹内まりやを連想したりして。
穂高湖に出雲大社の神殿が聳え、湖面にピーチパイが浮かんでいたら、いろんな意味で気持ち悪い。
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