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【自選俳句10句】2023「日日俳句」より

対岸

柏柳明子


初がらす垂直に時止まりけり
まなうらに四日の海を仕舞ひたる
対岸の翳りはじめし桜餅
あの蝶はあの日失くしたピアスだらう
風が来てサンバはじまる百日紅
去り際のみづいろ揺れてゐるプール
いとうりの知らん顔にて隣り合ふ
途中から白桃になる暗号文
凩に心臓攫はれぬやうに
宿木のささやく昔話かな


note「日日俳句」では、2023年1月1日から毎日・1つの俳句(日によっては2句)を掲載してきました。

(今年はまだ残り3日あるのですが、大晦日は書いてる時間がないので)2023年末を迎えるにあたり、その中から10句(新年および四季の五季から各2句)を自選・再構成しました。
ご高覧願えれば幸いです。

毎日一句掲載しているときは「こんなに俳句が溜まったか」と思っていました。それが、いざ自選してみると「案外、少ないな」というのが実感。
とはいえ、読み直すと「この俳句はあの映像から浮かんだな」「あの俳句を詠んだときはアレで悩んでたな」と思い出が後から後から。

有難いことに「2024年も継続してください!」という温かいコメントを結構いただきました(俳句関係の飲み会の場でも突然言われてびっくりした💦)
なので、2024年もここnoteの同じページ、同じスタイルで続けてみようと思います。
引き続きお付き合いいただければ嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします😊

2023年、本noteをお読みいただきどうもありがとうございました!
どなたさまも佳いお年をお迎えください🎍

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