労働するサイボーグ絵のメイキング
いい感じの絵が描けたのでここにメイキングを載せようと思います。
前に「自炊するサイボーグの絵」として紹介したイラストのSF必殺仕事人(以下サイボーグ)を描いたものです。
メイキング…のダイジェスト
工程の途中からですがタイムラプスが撮れたので30秒でこの絵のメイキングを見ることができます。
(動画プレーヤーの埋め込みはどうやってやるんだろう?)
メイキング
前述の絵は先月あたりに描いたこの落書きを綺麗に仕立て直したものになります。絵としてはすごくふわっとしてて状況と舞台を説明しただけって感じですね。
この落書きにわーっと色を置いて雑すぎるパースをガーっとフリーハンドで少々整えてラフを作りました。この辺で仕事人の後ろの壁に日光が当たるライティングに決めました。
いつもと変わった事をしたくて普段やらない色の使い方にチャレンジしています。例えば道の影が赤いですね。
Xにこのラフを投稿する時に興味本位でXのフィルターをかけたのですがこれが中々良くて、これ以降色味でさらに冒険することになります。
画面を小さくしてもう少し丁寧に明度や構成を練ります。
道路の道幅というかサイズ感を具体的に考えた結果植え込みは消滅しました。代わりにこの時点では路地裏感の強くなるゴミ袋が積んであります。
トリミング問題
まだまだ構図が決まりきってない段階、最初の構図だとサイボーグが真ん中すぎてつまらないかな?と思いカメラを大きくずらす事を検討し始めたのですが…
これが沼の入り口だった。
3つくらい検討してたんですがどれもいい感じになってしまう、困った、どれがいいんだろう。
いろんな方の意見をもらって分かってきたのは画面の切り取り方でこの絵のメインディッシュが大幅に変わるということでした(当たり前っちゃ当たり前)
各構図の特徴をまとめるとこうです。
①や③で被害者の頭を見切れさせるかどうかの議論も脳内で巻き起こっていたのですがもっと後段で考えてもいいことだと思ったので後回しにします。
個人的に今はストーリーのある絵作りに憧れているので②をメインにしつつ、他の切り方もいい感じなのでX向けに①を使うことにしました。
構図検討でめちゃくちゃ絵の範囲が広がったわけですがどうせ壁と地面しかないので全部描きます。
この時YouTubeで見ていたイラストレーターさんのメイキング動画で白黒のラフにグラデーションマップを掛けて全体の色味を検討する工程がありました。
これは良いなと思い早速テクニックをパクって色味をつけたのがこちら。
うーんサイケデリック
普段シアンやマゼンタの入った令和っぽい色を本当に使わないのでちょっとチャレンジしてみました!
後になって「色味はウォッチメンぽいかも」と思ったんですが読み返したら全然違いました。ウォッチメンとはアメコミ的な漫画ですが名作なのでこれ見てる皆さんはすぐに記事を閉じてウォッチメンを読んでください。
描き込み
絵の方は残り清書するだけの段階まで持っていけたので細々したものを描いていきます。
あと諸事情で背景単体の絵も欲しかったのでここでキャラと背景を切り離しました。
絵の賑やかしのためにその辺の道を歩いて(細めの)道路にありそうなパーツを見つけては写真を撮り、これを家に持ち帰って写真を見ながらパーツをささーっとかきこんでおきます。
色数は元々かなり絞るつもりでほぼ単色塗りっぽく仕上げるつもりだったので大胆な省略を心がけていきます。
道路のディテールが出来てくると結構日本ぽくなりますね。
今になって振り返ると道路端のパーツはブロックを敷き詰めた側溝みたいなんが良かったかなーと思ったんですが、まぁ終わった絵だし些末な事なので…
パーツを描くのと同時にパース定規を当ててラフな線を直していきます。パースの狂いが露骨に出そうな絵なのでいつもより気持ち丁寧に作業します。
ちなみにキャラのパースは完全に目検討で何にも検証してないのでもしかしたらエグい嘘パースになってるかも、もう直しはしませんが。
パーツを描く合間にキャラも描きます。キャラといえどそんなに描き込むつもりがなかったのでデザインは結構適当です。明暗だけ、うっすら日向側の面が明るくなるようにはしてあります。
ところでこの絵は画面の至るところに塗り残しや消し損なったラフの跡が残っています。
消すのがめんどくさかった…のもそうなんですけど手書き的アナログ的なテクスチャを付けたくてこのままにしました。
最後は先述したトリミングであーでもないこーでもないと悩んで、気になるところを加筆しながら腹が決まったところで画面を切り取って完成です
トリミング前の絵です
総作業時間は5、6時間くらいでした。チャレンジもできて楽しく描けて良かったです。
おわり
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