見出し画像

フレームワーク思考とは

フレームワーク思考とか、単にフレームワークと呼ばれるものがあります。これは、何かの考え事をするときに考えやすくしてくれる思考ツールです。実際に物理的に存在するツールではないのですが、紙やノート、パソコンの画面などに描いて(書いて)ビジュアル的に存在させたりします。

フレームワーク思考と一言でいっても、すごく多種多様に開発されたものがあります。だから、フレームワーク思考とは、ある思考の工夫の仕方であり、考え方のセオリーのまとまりだとも言えます。基本となる考え方があって、それを使って応用して、いろいろなことに活用できるという便利さというか、汎用性があります。ありすぎて、それぞれを並べて見てみると「うへぇ~!」と思ってしまうくらいです。

だから、とりあえず基本となる考え方を2つだけ知っておくといいかもしれません。1つは、分類して分解する。2つめは、軸で基準を設定する。とりあえず、最初の最初は、いったんこれで十分です。

たとえば、有名なフレームワークのひとつにSWOT分析というものがあります。これは、会社が自社の状況を分析するとか、個人が自分自身の状況を分析するとか、そういう目的で使います。分析したあとにはその分析にもとづいて方針や行動計画などを考えるのですが、とにかく、それのために状況把握をするために使います。

画像1

たとえば、個人が、就職活動を始めるにあたって、自己分析をするときを想定します。「やりたい仕事があるんだ!」とだけ考えて、その求人をただ探していても就職がうまくいくとは限りません。むしろ、働くことの重要性とか、関係する事柄の複雑さを考えると、それでうまくいく人はかなり少数なのかもしれません。

何からどう考えればいいのか分からないので、とりあえず自己分析をすることにしました。でも、自己分析といっても、どうすればいいのか、まだそこもちょっと明確じゃありません。そういうときに、次の4つに分類をして、全体を分解して考えてみます。

自分の強み

自分の弱み

まわりの環境で活かせるもの

まわりの環境で邪魔になりそうなもの

言葉での言い方はいろいろ考えられますが、それぞれ、強み、弱み、機会、驚異、というふうに言われることが多いです。就職活動をするための自己分析の対象は、丁寧に考えようとすればするほどいろいろな要素を含んでしまいます。そうするとゴチャゴチャとして考えにくいので、大きな枠で分類をして、よそ分解して書き出してみるわけです。練習や慣れも要るには要るのですが、これで、ゴチャゴチャしたままの状態よりも、かなり頭がスキッとして考えやすくなります。

さらに、次の、軸で基準を設定するということについてです。

画像2

たとえば強みに分類される事柄について、より強さの度合いが高いものと、そうでないものが考えられます。それも、高いか低いかという2択ではなくて、グラフ上に無段階に配置されるようなイメージです。上記の画像では左右に矢印を描いていますが、左に行くほど「良い」という度合いが強く、右に行くほど「悪い」ということの度合いが強いという意味になります。

そうすると、図表に書き入れるとしたら、より左にあるものが「良い」度合いが強いので、比較的に右にあるものとくらべて、なるべくそれを活かした就職活動をしたくなります。そして、実際に、そう考えて活用していくのが望ましいです。悪いことについても左右のどのあたりに配置されるかで考えることができて、より右に配置されるものはそれに関わる就職は難しいだろうから避けるようにしたほうが得策といえそうです。悪いといっても左寄りならば、もしかしたら許容できるレベルといえるかもしれません。

こうして、軸の基準を設定すると、単なる分類よりもさらに丁寧な検討ができます。この例では左右の1軸だけで説明をしましたが、上下の縦軸もあわせて2軸で考えるフレームワークもあります。

ビジネスシーンを中心として様々なフレームワークが開発されています。ネットで検索しても、書籍で調べてみても、実に多種多様に紹介されています。具体的に思考シーンでは、それらから適切なものを学びとって使うことになりますが、「フレームワーク思考ってなんだ?」という人は、まず、この2つの基本を知っておいていただくといいかもしれません。そのうえで、個別のフレームワークについて学ぶと、仕組みを理解しながら道具を使うようなことになるので、理解が早まるのではないかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?