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動画『学校で教えてほしかった「労働法」超入門』の参考資料を紹介します

はじめに

動画『学校で教えてほしかった「労働法」超入門』の原作を書く際に、参考にした書籍を紹介してみます。動画を見て「労働法」を勉強したくなった方は、ぜひ。


1.プレップ労働法 第6版

大学教授が法学部の学生さんなどに向けて書いた入門書のようです。「『ざっと読んでとりあえず労働法の全体像をさっと把握する』ための本」ということですが、社労士の私でもけっこう読み応えがありました。
 本書を教科書にして著者が講義をしてくれたら、かなりおもしろい授業になりそうです。でも、4月にいきなりこの本を渡されて、「まずは(ざっとでいいから)全部に目を通して来い」と言われたら、苦労する学生さんも多いのではないでしょうか。そこまで読みやすい本ではないかな……と。

単純に条文を解説するだけでなく、裁判例や著者なりの見解なども記載されているので、(動画の原稿を作る際に)いろいろと影響を受けているように思われます。


2.最新版 労働法のしくみと仕事がわかる本

労働関係を専門とする弁護士さんが書いた一冊。タイトルに「人事・労務担当者のための」とありますが、社労士としても勉強になりました。逆にいうと、ある程度の知識がないと読むのはつらいかもしれません。

使用者側の弁護士さんだけあって、人事異動や解雇の部分なども実体験をまじえて記述されています。特にそのあたりを参考にさせてもらったのではないでしょうか(うろ覚え)。


3.2020-2021年版図解わかる労働基準法

(Amazonリンクは最新版)

こちらは社労士さんが書いた実用書ですね。Amazonの商品説明に「事業主、人事・労務担当者必携」とあるように、「手元に置いておいて疑問点を調べるときに開く」といった活用に向いているのではないでしょうか。
 その反面、「図解」に釣られて入門書のような感覚で読もうとすると、読み通すのに苦労するかもしれません(細かい部分まで解説されているので)。

原稿を作成していて「どのあたりまで説明するべきか」を考えるときに、参考にさせてもらった記憶があります。


4.労働法トークライブ

タイトルのとおり、労働法に関する10のテーマについてトークが繰り広げられていきます。労働法を研究する大学教授2名(1名は『プレップ労働法』の著者)による会話ということで、口調はかなりくだけた感じですが、中身はなかなか深いです。
 Amazonの商品説明には「学生の皆さんも社会人の皆さんも」とありますが、読み手はかなり限定されそうです。学生さんは、労働法の基礎を学んでからでないと厳しいでしょう。社会人の場合、人事などの経験がないと、ついていけないのではないでしょうか。私も社労士になりたてのころだったら、読むのが苦痛だったかもしれません。

直接的に参照した部分はないかもしれませんが、各テーマを専門家が深く掘り下げていく流れなので、いろいろと考えるきっかけになりましたね。
 労働法について多少は勉強したことのある人には、かなりお薦めの一冊です。


おわりに

以上です。4冊紹介してみました。他にも「労働法」に関係する本はいろいろと読んでいるわけですが、原稿を書くとき手元に置いていたのは1から3の3冊ですね。4も執筆中に読んで印象に残っている本なので、こちらで紹介させてもらいました。