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Amazon Goの思い出

米国駐在時、サンフランシスコに行く際はよく行っていたAmazon Go店舗がどんどん閉鎖されているとの記事を見た。閉鎖対象の店舗として、Amazon Goサンフランシスコ第一号店であるCalifornia Streetも含まれているらしいことを現地のニュースサイトで知った。California Streetの店舗はかなり頻繁にいった記憶があったので非常に残念。忘れないうちに記憶に残しておきたい。
撤退の原因は、開店当初から数億を費やす(下記5ご参照)無人店舗決済システムのR&Dが進捗せず、コスト削減がうまく進まなかったこと、コロナで来店客が減少した上Uber Eats等のフードデリバリーが普及し顧客にとって代替サービスが増えたことで、売上高も増加しなかったこと、が挙げられるのではいかと推測している。
Amzon Goを個別で見ればもしかしたら失敗プロジェクトだったかも知れないが、新規事業を継続的・断続的に世に出しているAmazonという会社自体はこうした失敗を常に繰り返し成長している会社なので、引き続き将来性のある会社であることは疑念の余地はない。

1  Amazon Goの店舗遠景

California Streetの反対側の歩道から眺めたところ

2  Amazon Go店舗にもう少し近づいてみたところ

この写真を撮った当時はまだ開店直後であり、人々が列を成して来店していた

3  Amazon Go 入口

列を成して来店する人々

4  店舗の中

弁当、惣菜、ペットボトル飲料、冷凍食品、日用品とさまざまな商品が陳列されている。天井のカメラが顧客が持ち出した商品を検知しやすくし、検知の誤りが生じないため、基本的に同じ品目では同じような色はパッケージに用いられていない。日本のファミリーマートのPBのお茶のペットボトルのようにお茶の種類毎にはっきり色が分かれた商品が陳列されているイメージ

5  顧客の動きを観察するため天井にびっしりと配置されるセンサーたち(下の写真だとよく見えませんが実際には配置されています)

センサーの導入コストは1店舗数億円とも言われていた。当初は商品の識別データを大量に蓄積し、商品判別精度を上げることで人件費よりもコストを下げることを目指していたのかも知れない。だが、なかなかそこまでのコストまで下げることはできあなかった模様。

6  チェックアウト後のアプリの様子

店舗の滞在時間や過去の購入履歴などを閲覧できる。

7  その他、当時出てきていたAmazon Goの競合スタートアップ

Inokyoという、Yコンビネータ2018年夏のデモデイにも登壇していた無人店舗スタートアップのアプリの画面。

Amazon Go店舗ができた当時、日本でも有名なStandard Cognitionをはじめとした無人店舗スタートアップがいくつか登場した(そしてその多数が消えていった)。

Amazonの新規事業に対する考え方がわかる動画及び過去Noteはこちらをご参照。


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