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フィクション

 「最後の東京帰省日記」を書き終えた。途中で飽きてしまい(おい)書くのをやめようかと思ったが、最後まで書き終えて良かった。最後まで書くことで、前回の帰省が何だったのか改めて理解、というよりも、新しい解釈ができたように思う。

 初めて東京に帰省した時は、久しぶりかつ相対化された東京がとても新鮮だった。滞在中に感情が揺さぶられることが多く、記憶も鮮明に残った。そのため、帰省から戻ってきてからの「東京移住日記」の執筆も比較的スイスイと書けた。一方で今回は、数度目の東京帰省で新鮮味も薄れ、心は動かされず、なぜだかずっとモヤモヤとした気持ちを抱えていた。

 あのモヤモヤとした気持ちが何だったのか、本当のところは分からない。ただ、思い出して文章にしてみることで、解釈をすることはできた。「最後の東京帰省日記」は事実を元にして書いているが、曖昧な記憶に意味を後付けし、勝手に解釈しているだけという意味で、ある意味フィクションのようなものだと思う。ところどころ脚色もしているし。

 何はともあれ、書けて良かった。

 

 


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