サッカー界、大人がすてきな1週間だった

記事の初公開日:2013年 04月 08日

久々にサッカーマガジンとダッカーダイジェスト2冊を買った先週

マガジンはやっと俊輔を表紙にした。
彼が表紙になったのはいつ以来?
いつからかサッカーメディアは、俊輔や中澤選手を避けているかのように取り上げなくなった。
日本代表と若い選手ばかりが表紙をかざるサッカー雑誌を買わなくなって久しい。
取り上げられるインタビューも対象が若いからこれといった心に残るような言葉もなかった。
その反面、JsGoalなどで取り上げられる俊輔のコメントには、いつも自分たちのサッカーが進む方向や反省点などが具体的に上がってきていた。彼の言葉はいつもイメージを喚起する。表現力をもっている。さらにチームメイトの各々の長所や特徴を具体的に語ってくれる。
今快進撃のマリノスについて中村俊輔のインタビューが欲しかったが、インタビュー記事は中町選手だった。でも中町選手が取り上げられることがうれしい。クレバーなボランチだ。

ダイジェストの中澤選手のインタビュー記事は、彼が語る内容がすばらしかった。
これは、たかが30ン才を「おじさん」あつかいするメディアへのアンチテーゼだとおもう。
「ベテラン」ならまだしも「おじさん」という表現は失礼ではないか。
たしかに俊輔やボンバーは自分たちのことを話すとき「おじさん」と言っている。
でもそれは彼ららしい照れとへりくだった表現だ。へりくだった表現にたいしては、尊敬をこめて「ベテラン」と表現してあげるのが常識人としての大人の表現のはず。
それを、彼らのへりくだりに乗っかって、「おじさん」と揶揄するような常識知らずのメディアに向けて中澤選手はちくりと突いているんだと思う。
選手に対するリスペクトがない書き方では、サッカーメディアと言えない。
「プレーヤーズ ファースト」
大事だよね。
Jリーグが大好きなサポーターやファンだから、私たちは選手たちを「おじさん」と呼ぶのは止めようよ。
揶揄する気持ちで彼らのプレーを見ると、高度なプレーや展開力を見落としてしまう。成熟した魂が見せるワンステップもツーステップも上のサッカーが見えなくなる。大損だよね。


大雨の中のサンフレッチェとマリノスの試合は、お互いをリスペクトしつつ一歩も譲らないすばらしい試合だった。
勝ちたいという気持ちを萎えさせるようなな雨のなかで、俊輔が、ボンバーが、ドゥトラが、マルキが、そして冨沢も寿人も森崎も、「ベテラン」と呼ばれる選手たちが、本当に手抜きなく攻め合っていた。
激しいけれども美しい試合。
大人の魂を持った選手たちがフェアに戦う姿に、不覚にも涙がでてきた。
魂の籠った美しい試合だったと思う。
そんな試合を見せてくれたサンフレッチェとマリノスの選手たちに感謝した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?