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これからは「自分をよく知る人」の時代

そんな肌感覚があります。

少し前までは「問題解決ができる人」の時代でした。
戦後の小中高といった義務教育は、労働者を養成するための機関であり、そこで行われていた教育は「時間通り・スケジュール通りに行動できる人間の育成」「既存の問題解決法を使い、答えを見つけ出せる人間の育成」を目的としていました。しかし、社会が進歩してChatGPTのようなサービスが続々と出てくるにつれ、論理を基にした問題解決はAIに任されるようになってきつつあります。そしてそのAIの能力がさらに高度化した時、人間に残された仕事は何になるのか。創造性が求められる仕事や、細やかな感情を扱う仕事、芸術系の仕事などではないか。
大体、こんな感じのことが、未来予測の本によく書いてあります。

しかし、それ以上に人間にしかできない仕事があります。
それは「心の底から楽しんで生きること」です。

仕事というのは需要と供給で成り立っています。
つまり、はじめに需要ありき。需要さえあれば、仕事として成り立つということ。
AIが何でもやってくれる世の中になると、人間がやることが減ります。そんな中、やることがなくて暇をもてあました人々が「羨ましいなぁ」と思うのは「何かを楽しんでいる人の生き方」だと思うのです。なので、その「何か」の楽しさを伝えることさえできれば、それは多くの人々にとって「楽しそう!自分もやってみたい」という需要になります。すると、その「何か」の面白さを伝えることが、そのまま仕事になります。興味を持つ人数(横幅の広さ)×興味を持つ深さ(奥行の深さ)=興味の面積、という簡単な公式で表すとするなら、その興味の面積が大きくなればなるほど、「何か」は仕事として成り立つ可能性が高くなるのです。

では、その「何か」をどうやって見つけるのか。
そこで冒頭のタイトルに戻るわけです。

自分をよく知る人の出番です。

自分をよく知る人は当然、自分が何に楽しさを感じるのかもよく知っているはずです。そして、一言に楽しさと言っても「ちょっと楽しい」「めっちゃ楽しい」など様々なレベルがあります。自分をよく知る人は「自分にとっては脳汁が出まくるくらい楽しいこと」が何なのかも知っているはずです。そうすると、あとはそれが「なぜ脳汁が出まくるくらい楽しいのか」を他の人に紹介するだけです。それがそのまま、需要になり、仕事になるわけです。

価値は希少なものにつきます。楽しんで生きる方法が求められる時代には、何かを誰よりも楽しんでいる人に価値が出てくるわけです。

つまり、自分の心に正直に「スキ」を追及している人が評価される時代です。そしてその「スキ」は、できれば、20歳の頃の自分も、50歳の頃の自分も、80歳の頃の自分も「スキ」でいられ続けるような、人生全体を貫く「何か」であればより良いと思います。

人の評価基準は時代によって移り変わっていきますが、数十年後の社会では回り回って、そういう「自分とは何か」を純粋に突きつめた人が、評価されるようになっていくんじゃないかなぁ、という肌感覚のお話でした。


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