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今年の夏は暑かったのか?

ようやく暑さも和らぎ、朝晩には秋の訪れを感じる機会が増えましたね。

当院のご利用者様の言葉に耳を傾けてみると、「今年の暑さは異常」「日本は亜熱帯の国になった」等の感想が目立ちました。

皆さん印象だと、今年の夏はいかがでしたか?

さて、感染症の拡大以降は、老若男女を問わず体力の低下が著しく、個人で何らかの対策が必要である事を繰り返し書いてきました。

お越しくださる方には、必要に応じて「もう少し出歩きましょう」と直接伝えるのですが、なかなか思惑通りに進みません。十中八九、冒頭の回答「暑い」が返って来ます。

その都度「今年は平年並みか、それ以下だと思いますよ」とお伝えし運動を促すのですが、これまた皆さんの返答は判で押したように「そんなはずはない」なのです。

仕方ありませんので、気象庁からデータを拝借し、グラフにしてみました。

2010年以降、札幌、東京、名古屋、大阪各都市の8月の平均気温は以下の通りです。



いかがでしょう? 皆さんのイメージと随分違っているのではありませんか?

2010~2021年における札幌の平均気温は、22.9度ですが、今年は22.7度しかありません。

残る3都市は以下の通りです。   ※()内は平均気温

東京  27.5度(28.0度)
名古屋 28.5度(28.7度)
大阪  29.5度(29.2度)

どの都市も、「8月は平年並みの気温でした」と言って差し支えありませんよね。

少なくとも、年々暑くなっているという認識は正しくないのです。

それなら、一部で異常に暑くなった地域があるのかもしれませんね。暑い街として有名な熊谷市と東京のデータを比較してみましょう。

それほど差がない事がわかります。東京都と熊谷市では、それほど距離もありませんから妥当な結果ですよね。

ここでも、年々暑くなっているというデータは存在しませんでした。


ところで、聞くところによりますと、今年の夏の甲子園では、熱中症で倒れる球児が多かったのだとか。

こちらに関しては、自分で調べたわけではありませんので、事実かどうか定かではありませんが、これも妥当な結果だと考えます。

コロナ禍3年目にあたる今年の3年生は、自粛やマスクが推奨される中で練習してきたのです。体力不足になるのは当然でしょう。


暑過ぎると、気力・体力が低下することは理解できますが、事実を超えて「暑い」と思い込んでしまうようになると要注意です。

良くも悪くも自己暗示は軽視できません。くれぐれもお気をつけくださいませ。

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