見出し画像

今年の夏は暑かったのか? 2023

年の瀬が迫るとお越しくださる方との雑談で、一年を象徴する、もしくは印象に残った出来事に対する話題が増えます。

今年は関西の球団が揃って躍進し、ついに念願の関西対決が実現したわけですが、その野球を差し置いて「今年は暑かった」という感想が目立ちました。

過去にも何度か触れていますが、「今年は暑い」と話題を振られると、「いや、実はそれほど暑くないですよ」と返答するのが僕の基本姿勢なのですが、今年に関しては認めざるを得ません。本当にウンザリするくらい暑い夏でした。


とはいえ、夏全体、つまり7~9月が暑かったのかといえば、それは違うでしょう。

体感ですが、7月は例年通りの暑さで、残暑が厳しかった印象があります。

そういうわけで、実際のところはどうだったのか、例によって気象庁のデータベースを調べてみました。以下、いずれも大阪府、大阪市で観測されたデータです。



まずは、7月からいきましょう。直近の10年(2012~2022)に今年の平均気温をグラフ化すると以下のようになります。

July

確かに例年よりも平均気温は高めですね。とはいえ、2018年の平均気温が29.5度である事に対して、2023年は28.9度しかありません。

平均気温で見る限り、どうしようもなく「暑い夏」ではなかったのです。


次に8月はこうなりました。

August

グラフから受ける印象は、可もなく不可もなく「夏らしい夏」でしょうか。

ちなみに、今年は29.9度だったのですが、2020年、感染症により生活が一変した年は、ひそかに30.7度もありました。

個人的にはあまり印象に残っていないのですが、外出を控えていたことが起因しているのかもしれません。


最後に9月を確認しましょう。

September

7月、8月とは異なり「年々暑くなっている」という表現が当てはまります。直近10年の平均である25.0度に対して 今年はなんと27.9度もあり、8月の平均気温に迫る勢いです。

9月の気温が、このまま右肩上がりで上昇しつづけるとは思えませんが、「9月になれば暑さが和らぐ」という認識は見直す必要があるのかもしれませんね。


本年もお付き合い戴きありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?