nagi

日々をつらつら/Twitter @kireina1ribotch

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最近の記事

やがて君になる

小説は毎月1冊から4冊程度を購入し、生活の隙間を埋めるように少しずつ読んでいくのですが、漫画はだいたい大人買いして一気読みします。 小説は計画的に、漫画は衝動的に楽しむことが多いみたいです。今回は漫画のお話しなのですが、例に漏れず一気読みしてしまいました。 面白かったんです。はい。 女性同士の恋愛(いわゆるレズや百合)を描いている漫画としては一番に名前が上がるこの作品。 恋愛を題材にした漫画読みたいなと思い、読みたいものリストの中から手にとったのですが、読了後は印象がけっ

    • 成瀬は天下を取りにいく

      下手な鉄砲数うちゃ当たる精神のビッグマウス主人公成瀬と、成瀬の周りの魅力的な人たちの群像劇。 最終章のかけあいに、2人の心の結びつきが綺麗に溢れ出ていて、とても清々しく爽やかな読後感でした。 読後は大体ネットサーフィンでいろんな方の感想を読むのですが、”新しい青春小説”という評価をしてる方をちらほらお見受けしました。 うんうん、確かに青春小説だなと頷く反面、 ふと湧いた疑問は「私の青春ってどんなだったかな。」。 私の青春、、、、 青春なんてあったかな、、、 (病気

      • 近況。引っ越しと転職と。

        写真は題して、「まだ何もない部屋に差し込む夕日」。 そのままですね。 そう、引っ越しをしました。 暗に出社を求められることが多くなってきたし、もっと都心の方に行く理由はいくつもあったのだけれど、2年間過ごしたこの街はなんだかすごく居心地がよくて、同じ最寄り駅の、駅を挟んで反対側のエリアにあるお部屋に決めました。 引っ越しってやっぱり大変だ。。。 できることならどうぶつの森みたいに、家の場所はそのまま、ライフステージの変化に合わせて大きくなっていってくれたら楽なのになと

        • 名探偵のままでいて

          先週の日曜日に3回目のコロナワクチンを打ちました。1,2回目の接種時は軽い熱が出ただけだったので甘く見ていました。夜だんだんと悪寒が強くなり、身体中の筋肉が強張るくらいの震えが止まらなくなりました。熱も39度まで上がり、翌日まで熱と倦怠感で寝込むことに。悪寒戦慄という言葉があることも身をもって知りました。人生で一番身体震えたな。 今週は火曜日が祝日だったので図らずも4連休。 ということで、ずっと気になっていたミステリーを一気読みしました。 装丁の絵、素敵過ぎませんか。

        やがて君になる

          この春チャレンジしたいこと

          冬のコートを羽織って一日ぶりに部屋を出ると、肌をゆっくりとなぞる外の空気が冬の厳しい冷たさを纏っていなくて驚いた。春はいつも突然私たちを訪ねてくる。まるで気の合う友人と何年ぶりかに再開するときのような、心地の良い位置に自分がストンと収まる感覚。内へ内へと心が篭ってしまいがちな私を外の世界へ手招き歓迎してくれる、そんな春が私は大好きです。 一昨年の年末辺りから昨年まで、身近な人の死や生活環境の変化が原因でしばらく心身の体調を崩していました。 永遠だと勘違いしてしまいそうになる

          この春チャレンジしたいこと

          傲慢と善良 / ぼっち・ざ・ろっく

          辻村美月さんの「傲慢と善良」を読みました。 失踪した婚約者を主人公が探す物語。失踪の理由や捜索の手がかりを求めて、家族や婚約者の地元を訪れていくんですけど、主人公が知らなかった婚約者の一面がどんどん明らかになっていく、という恋愛ミステリーです。 一度読み始めるとページを捲る手が止まらなくなります。(私はなりました) ミステリー小説、恋愛小説としてまっすぐ受け取っても凄く楽しめるのですが、身近な話題について考えさせられる瞬間(現代風刺的な側面)がたくさんあったなと思います

          傲慢と善良 / ぼっち・ざ・ろっく

          Love is blind

          同棲解消が決まり部屋探しに苦戦している最近。 目前にある別々の生活がきっかけなのかはわからないけれど、徐々に自分自身を見つめ、自分自身の声に耳を傾けられるようになってきたなという手応えがあります。 恋人とは職場で出会い、交際3年半、同棲して2年。 同棲を振り返ると一緒に生活していく中で恋人のことを"考えない"時間を作ることが上手ではなかったなと思う。自分と向き合ってあげる時間が足りず心身のバランスを崩してしまうこともあった。 昨日は恋人が夜から飲みに行ってそのまま朝まで

          Love is blind

          ビューティフルからビューティフルへ

          今年初読書は日比野コレコさんの「ビューティフルからビューティフルへ」でした。 大切な学生時代である今、同じくらい大切な将来、悩みのつきない3人の高校生たちの群像劇。 漠然とした不安や閉塞感、学生時代特有の友人関係、その空気感わかるなー、と心の中で何度も頷きながら読み進められました。 ストーリーや文体、1ミリの澱みもない美しい一節、精度100%の比喩、小説を楽しむポイントってたくさんあると思うけど、本作は特に言葉選びと文章のリズムが挑戦的なのに心地よくて面白かったです。 読

          ビューティフルからビューティフルへ

          2023年

          週一で書きたいなと思っていたエッセイですが、気づいたら月1〜2のペースになっていて、己の怠惰さと継続力のなさに辟易するも、ゆるく続けられたらそれで良いよという左肩で羽ばたいてる天使の囁きもしっかり聴こえてきて、まるで人生みたいだなと思った。 がんばろうと決意して、でも思う通りの努力と結果なんてなかなかついてこなくて、 ある程度の深度で自分の底を見繕ってしまう。 この程度でしょって、自分で自分を見限り許してしまう。 なんだか、高校時代に読んだ養老孟司さんの"バカの壁"を思い出

          2023年

          球体の上、無限の連なり / ワールドカップ

          やっと見に行けました。 淡い色調の光で包み込まれた力強くも儚い生命。 川内さんの作品ももちろんですが、 柔らかく差し込む自然光と白を基調とした空間演出も素晴らしかった、、、! まるで川内さんの写真の中にいるような心地を得られ、こういう光に溢れた空間を自分の生活にも取り入れたいなと思いました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー サッカーW杯カタール大会、盛り上がってますね。 私はJリーグや海外リーグとか日常的にサッカーには触れないけれど、W杯だけは

          球体の上、無限の連なり / ワールドカップ

          皆既月食、キッチン

          何年振りかは覚えていないけど皆既月食があった。 子供の頃から宇宙や星が大好きで、こういう天体イベントがある日の夜はワクワク心が躍ります。 その日は仕事が終わってからカフェで作業していてのだけど、 影が月を覆い始める部分食からブラッドムーンまでの約1時間は、 何度もお店の外に出てはスマホを月に向けた。 今回の皆既月食では442年振りに天王星食も同時発生するということだった。天王星は6等級の星でほとんど肉眼では見えないので、天王星食は見に行かなかったが、何百年という”星たち

          皆既月食、キッチン

          あなたと眠ると痛くなるのは笑えるほどの恋じゃないから

          サブスクで新曲をあさっていると好きなバンドの新譜を見つけた。 仕事終わりに最寄り駅へふらっと外出した時のことで、流れてくるギターのイントロが秋の夜風に優しく寄り添ってとても心地がよかった。 音楽は心情や景色に結びついて彩りを加えてくれる。 手が伸びなくなったものや足が向かなくなった場所なんて、大人になった今では数えきれないほどあるけれど、好きになった瞬間と変わらない熱量でずっと傍においておきたいと思えるものはそれほど多くない。 きっとそういうものをみんなそれぞれ持っているの

          あなたと眠ると痛くなるのは笑えるほどの恋じゃないから