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業界地図47 人口分布から見る美容業界の未来

今の人口分布のボリュームゾーンはご存じの通り団塊の世代と団塊ジュニアの人口が多くなっています。
年代別に見る事も出来ますが、ポイントをおさえた大体の把握でよさそうです。

ここで考えたいのが現在のボリュームゾーントップの団塊の世代が美容室に通えなくなる日が近い事。というよりも団塊の世代の何割かの方が体調不良や足腰の問題で通えなくなってくるということ。その理由は明らかで75歳以上の医療費が一気に増える事があります。

では不特定多数の人がわざわざ通う美容室ではなくて、いわゆる原宿、表参道、銀座以外の美容室(地域に根ざしたお店)における団塊の世代の売上比率はどうか。

というのは理由が2つあって
1.単価が団塊の世代が高い。
2.大幅なスタイルチェンジが無いため仕事の効率が高い

この2つは美容室を経営する上で非常に重要な事で、時間も読みやすく、想定内で仕事が出来て、尚且つ単価が高い団塊の世代のお客様がこれからどんどんと減ってくる。
今も
「あれ?最近あの方来てないな・・・」なんてよくあると思うのですが、このケースがグイグイと増えてくる。

仮に団塊の世代の人数割合が15%で売上比率が20%だった場合5年後はその半分。
10%の売上が減ります。10年後はほぼ0。

それはもっと若い方(団塊ジュニアなど)がいるから大丈夫。とはならないんですよね。
なぜかというとこれも社会保障の未来の在り方から読み取れるのですが、現在の40代から50代は人口ボリュームが結構あるけれど、余裕のある人は少ない世代。そして社会保障というのは世代間で支え合うシステムが近未来で起こります。
そうすると平均的な所得の人がお金のない世代を助けるシステムになるわけですが、これはかなり大変な事です。
平均的な生活よりも少し貧乏な生活をしなくてはいけない。とすると今の団塊の世代から頂いている売上の補填には絶対にならない。
このままだと上記の様な事が数年後から、というより現在進行形で始まっているので、どうしたものやら。

いやいや。
うちのお店は右肩上がりデスヨ。
店舗も増えているしスタッフも増えてるし、売上も増えているから大丈夫。

そんなお店は1番危ない。

かもしれない。

つづく

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