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【6/20 #日めくりクラシック音楽 】今日はドイツの作曲家ジャック・オッフェンバックの誕生日(1819年):オペレッタ《地獄のオルフェ(天国と地獄)》

こんにちは、名古屋クラシック音楽堂@nagoyaclassicca)です。今日の #日めくりクラシック音楽 では、1819年6月20日が誕生日であるドイツの作曲家ジャック・オッフェンバックオペレッタ《地獄のオルフェ(天国と地獄)》をご紹介します。

ジャック・オッフェンバックとは?

ジャック・オッフェンバック(1819年6月20日 - 1880年10月5日)は、ドイツに生まれフランスで活躍(1860年に帰化)した作曲家、チェリストである。

オペレッタの原型を作り、オペレッタの父と言われ、音楽と喜劇との融合を果たした作曲家である。美しいメロディーを次々と生み出すことから、ロッシーニはオッフェンバックを“シャンゼリゼのモーツァルト”と評した。

1819年、ユダヤ系の音楽家の息子としてプロイセン王国のラインラント州ケルンに生まれ、幼少時はユダヤ教会の合唱指揮者である父から音楽の手ほどきを受けた。母にチェロとヴァイオリンの手ほどきを受け、チェロでは名手の域に達する。

1833年パリ音楽院に入るものの学習態度は極めて不真面目で、ヴァスランのチェロのクラスに一年しか在籍しなかった。

中退後、オペラ・コミックを演奏するオーケストラのチェロ奏者として、まずはアンビギュ・コミック座、続いてオペラ・コミック座(サル・ファヴァール)働くことになる。 この時期、オッフェンバックはフロマンタル・アレヴィに作曲を学ぶようになる。

本名ヤーコブ・エーベルストをフランス名ジャック・オッフェンバックに改めてパリの楽壇に登場。 1853年からオペレッタの作曲を始め、パリ万国博覧会の1855年にシャンゼリゼ通りに小規模な劇場を買い取り、それをブフ・パリジャン座と命名する。ここで小規模ではあったが、彼のオペレッタは成功し始める。

フランス第二帝政期の「娯楽の王」と呼ばれ、オペレッタは当時大変な人気だったが、その娯楽性ゆえに芸術性に低いと評価されることもある。

普仏戦争の敗戦後、第三共和政の時代に入ると、オッフェンバックは音楽によってフランスの道徳を低下させたと糾弾され、破産。

アメリカでの演奏旅行から帰国後、ロンドンで『マダム・ファヴァール(英語版)』(1878年)、パリでは『鼓手隊長の娘(英語版)』(1879年)が好評を得た。1878年の万国博覧会中にはライバルのエルヴェをオルフェ役に抜擢した『地獄のオルフェ』など初期の作品の再演が当たりを取った。

オッフェンバックがその典型を創始したオペレッタは,J.シュトラウス2世らによるウィーン・オペレッタの隆盛をうながし,イギリスを経て,やがてアメリカへ渡ってミュージカルの誕生へと大きく開花することになる。

『天国と地獄』 (1859) ,『うるわしのエレーヌ』 (64) などを発表。90曲以上のオペレッタを作曲したが、有名なオペラ『ホフマン物語』 (81) は未完で,死後に遺された楽譜を元にエルネスト・ギローによってオーケストレーションなどを補筆し完成された。

ジャック・オッフェンバック:オペレッタ《地獄のオルフェ(天国と地獄)》

『地獄のオルフェ』は、1858年10月21日にブフ・パリジャン座で初演された、ジャック・オッフェンバック作曲による全2幕4場のオペレッタ(またはオペラ・ブッフ)である。

第2版は全4幕12場の「夢幻オペラ」に拡大されて1874年2月7日に上演された。 初演から1859年6月まで連続228回公演を記録したオッフェンバックの最初の大きな成功作にして代表作である。

グルックの『オルフェオとエウリディーチェ』(ギリシア神話のオルペウスの悲劇)のパロディをテーマに、初めての長編作品を作曲することにした。

グルックの作品に第二帝政期のフランス社会が抱えていた偽善性や矛盾の風刺をすることで当時の世相を取り入れ、本来は死んだ妻を愛するあまり地獄に赴くという感動的な夫婦の物語を、互いに愛人を作り、決して愛し合っているわけではないのに体面だけを気にして仕方がなく妻を取り戻しにいく、という偽善に満ちた夫婦の滑稽さを風刺した作品を生み出した。

こうして作品は完成し、1858年10月21日初演を迎え、大成功を収めた。

日本では1914年の帝劇初演時の邦題『天国と地獄』でも呼ばれ、特に序曲第3部『カンカン(ギャロップ)』が運動会の徒競走のBGMに使われるなど、その名で知られる。


ジャック・オッフェンバック:オペレッタ《地獄のオルフェ(天国と地獄)》序曲

オッフェンバックのオリジナル版には序曲はなかったが、1860年のウィーン初演のために、カール・ビンダーが劇中の曲を編曲して作成した。3部構成。

特に第3部『カンカン(ギャロップ)』が有名である。本編では地獄でのダンスシーンおよびフィナーレのソプラノ独唱と合唱で歌われる。カミーユ・サン=サーンスの『動物の謝肉祭』の一曲「亀」は本作のパロディである。

現在は、ドイツ語演奏でもこの序曲を含まないものなど、様々なバージョンが混在している。 実際の上演にはオッフェンバックが1858年の初版に書いた比較的短いものか、1874年に4幕版に改訂した時に作曲した長大なものが演奏されることが多い。

また、指揮者のマルク・ミンコフスキはこの有名な序曲を演奏しない理由を次のように説明している「冒頭でテーマが列挙されてしまうと、あとの楽しみが減ってしまうし、また、オッフェンバックが作曲したものではない」ということである。

オッフェンバック関連記事:オッフェンバック:オペレッタ《ホフマン物語》初演日(1881年)

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