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マイクロノベルちょいす 001「悪魔だって悩みます」

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悪魔なのだ! この喋り方か? 現代では悪魔にも思い切ったキャラ付けが必要だと思慮したのだ。パクリ? 悪魔だからいいのだ! 駄目か。じゃあ令嬢っぽい喋り方はいかがですの? 駄目なのか。ちぇっ、頑張って考えたのに。チョコミントアイス食べよう。


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あとで家に行きますね。契約を終えてぼくはタバコを捨てた。どうしようかな。婆さんの世話をすることになっちゃった。「契約書を破いちゃえよ」それはもう彼女がやってくれた。小賢しい人間から救ってくれた恩人って奴。小悪魔にだってプライドぐらいあるのさ。


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「5億だ。ビタ一文まからんぜ」俺が売った魂がどうしてここまで値上がりしているんだ!? 契約の穴を見つけ出し、悪魔の師匠を打ち破り、魔王と直談判して、ようやくここまで来たのに。「それでこんな値に……す、すみません、お返しします」お前はいい奴だな!!


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たまには人間の真似事をするか。まずは魅力的な才能を持った悪魔を集める。次に値段をつり上げろ。よしよし、稼ぐぞ。「金がなくなりました!」さっきまであったのに!? 「こいつら朝飯に牛一頭は食うんですよぅ」チッ、人件費が一番高くつく、ってやつか。


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「悪魔にも才能ってものがあるんだよ。俺にはないんだけどさ。たとえばここに時間を操る腕時計があるけど、俺にはうまく使えなかった。だからあんたにやるよ」先輩からもらったデジタル時計は僕にも使えなかった。ボタンが多すぎるんだよ。説明書もくれよな。


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