コーヒーの澱

昔に比べてわたしはかなり道徳的にまともな人間になったのに、それを活かす?機会がなくてつまらない。浮気もしないし、デリケートな話をするときは注意深く言葉を選ぶし、ストレスになる人間関係は切り捨てるようにした。でもほとんど社会に出ていないし、仲のいい優しい人としか接していないから、なんか成長が発揮されていない感覚。いやもちろん、親しい人を大事にすることはいいことなんだけど。いまは仕事も見つかっていないから、対人関係のストレスをほぼ受けていないけど、それがいいことなのか悪いことなのかわからない。いいことではある。でもストレス耐性が低くなっていくことも心配。ずっと家の中のガラス窓から、慌ただしく巡る季節を眺めているだけ。


検診の結果を聞きに行く日。総合病院はいつも疲れる。結果は良かったけど、これからも永久的に胃カメラを受けてくださいと言われて絶望。これからも最低でも半年に一回ずつ、このハラハラした時間を過ごすストレスが続くのかよ。検査自体も苦しくて憂鬱なのに。と思って、帰宅してからしばらく呆然。
でも妹に、会社員の人も年に一回は人間ドックで胃カメラを飲むこともあるから…と言われて、溜飲を下げた。たしかにな。それにしたってわたしは人より不安要素が多いけど。時間をかけて向き合っていくしかない。


昨日4時間しか眠れなかったし、病院から帰って疲れているはずなのに、全く眠くない。緊張とストレスが勝っているのだと思う。ひっきりなしに熱いコーヒーやお茶を飲んでいるせいかもしれない。でも何かに頼らないとやり過ごせない。時間のやり過ごし方がいつも下手かよ。


コーヒーアンドシガレッツの映画(好き)を観るか、部屋の片付けをするか、寝るかで迷う。多分一回寝た方がいい。そのあと熱いシャワーを浴びて、頭皮マッサージをしたほうがいい。お金があればヘッドマッサージを受けたいな。お金があればいいのに。頭皮がガチガチに凝っている気がする。


病院の待合室で、江國香織の東京タワーを読んでいた。もう50回くらい読んでるけど。でも面白いのは、読む回数を重ねるごとに、登場人物たちの愚かさと、わけのわからなさがくっきりしてくること。最初に読んだ時は高校生だったから、ただ漠然と、東京タワーの見える街に憧れ、恋愛というもののぼやけた輪郭を幻みたいに見ていた。
昔読んだ時のよくわからなさと、今読んだ時の(わかんねーな、こいつらマジで)という、わからなさの種類が、だいぶ違ってきている。歳を重ねて作品の見方が変わってくるというのは面白いことだ。
でも相変わらず好きな本だ。いつもブックカバーをかけて大切に読んでいる。

久しぶりに日記を書くと楽しいですね。疲れた時でも、エネルギーのある時でも、言葉を文字にして流していくと、頭の中がすっきりしてくる。川の流れを新しく作るみたいな。ちがうかな。わかんないです。笑
誰に気兼ねすることなく書けるのもいいし、思考が整理されるのもいいところ。時間もつぶせる。無料だし。大学生のころもレポートをかく課題は好きだったから、あまり苦じゃなかった。昔から文章を書くのが好きなんでしょうね。


友達に昨晩、めぐるのことを大好きで、めぐると一緒にいるだけで幸せだと思ってくれる人と一緒になって欲しいよ、ということを言われた。嬉しい。ビッグラブ。