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銭湯で働き始めました

高円寺駅から純情商店街・庚申通り商店街を北へ歩いて5分程、宮づくりの建物で90年銭湯を営んでいる"小杉湯"があります。
小杉湯には日々、老若男女さまざまな人が、さまざまな時間帯に訪れます。

最近はその光景を見慣れてきた自分もいつつ、改めて見てみるとこの時代に沢山の人で賑わっている光景は、昔にタイムスリップした様な気持ちにもなります。
ただ、脱衣所や待合室に入ると現代っぽいドリンクや掲示物もあったりして、昔そのままとは違う景色が垣間見れて少し不思議な気持ちになります。
その景色が個人的に結構好きだったりします。


そんな"小杉湯"で、昨年末から働くことになりました。


小杉湯はこれまで色んな方々とコラボ湯をしたり、小杉湯の隣にある会員制のワーキングスペース"小杉湯となり"でコラボイベントを開催したりと、銭湯を今後も100年続く場所にする為に色んな仕掛けや企画を催しています。

小杉湯と出会ったのも、ちょうど1年前の企画がキッカケでした。
日本酒コミュニティ"酒小町"とのコラボ企画"甘酒フェスト"に参加者として訪問したのが最初でした。

その後、甘酒フェストvol.2の企画の中の日本酒飲み比べ会で、おつまみ担当をさせて頂きました。
そんな機会を経て、今後の食に関連するイベント・企画を一緒にやっていきませんか?と、小杉湯3代目 祐介さん、COO 江里子さんにお声掛け頂き小杉湯で働くこととなりました。

色んな企画を催す小杉湯も、本業は銭湯です。
毎日お湯を沸かし、近所の方々の公衆衛生・ライフラインである事が第一にあります。
企画などが注目を浴びがちですが、小杉湯が一番大切にしていることは…


“きれいで、清潔で、気持ちのいい”お風呂をつくること


その銭湯で働くのであれば“食”だけではなく、大切にしているところにも絶対に触れておきたい。
本職は“食”であり“料理”なので、その活動をする中の数少ない時間ではありますが、番台・番頭業務にも時々入らせてもらっています。

料理の業界で十何年と仕事をしてきた中で、今このタイミングで異業種にも携われるのは結構貴重な事です。
ただ何でも良いわけではなく、銭湯もライフラインであり、食もライフラインな所に共通項があり、魅力を感じています。
銭湯は昔は日常であったけど、もはや今は非日常体験となりつつあります。
食は今の時代だけでも、日常ご飯と非日常ご飯が存在します。
湯に浸かる、ご飯を食べる、どちらも人間が日常的に行うという共通点を持ちながら、どちらも状況は異なるのです。

銭湯で働くという事は、本職にとっても沢山のヒントがあると思っています。
そして、僕自身は文化というものに学生の頃から興味・関心があり、小杉湯が挑戦する“100年続く銭湯”というテーマに関われることを、本職とは関係なく嬉しく思っています。



そして先日、3代目 佑介さんに呼ばれ 2人で話す機会がありました。
“いよいよ食の企画の話かな?”と思いつつ、会ってみると…
“小杉湯 原宿の立ち上げメンバーとして動いてもらえないか?”というお話でした。
ご存知の方もいるかと思いますが、小杉湯は今年の4月 原宿の新たな商業施設“ハラカド”で新たに銭湯を始めます。

この発表があった時、一人のお客目線ですごい事を始めるなぁ...とnote記事を読んだことを覚えています。

銭湯業界に関わることになって約2ヶ月、まさか自分がそこに携わるお話を受ける事になるとは想像もしません。

これももちろん転職という訳ではなく、本職を続けながらという形でお願いし…


小杉湯では3月から原宿をメインに働くことになりました。



本業と2チャンネル持つことは、以前店舗に勤めていた自分だったら考えも及びません。
フリーランスで活動をしたこの数年があったから出来た決断な気がしています。これは自分にとっても未知な挑戦です。

そして、これは小杉湯にとっても新たな挑戦。
佑介さん、江里子さんと話す中で、高円寺とは違うものを1から作り上げていく事を感じ、90年続けてきた高円寺とはまた違う、誰も見たことのない景色が見れるんじゃないか、そんな景色を見たいと思いました。
そして、銭湯業界2ヶ月の指先を突っ込んだだけのペーペーが関わらせてもらえる事を嬉しく思います。
銭湯業をまだまだ全然知らない自分に出来る事は、業界の違う所で積んできた経験で運営を支え、学びながら一緒に進んでいけたらと思っています。

立ち上げの半年∼1年は特に大切な期間になると思います。
ですので、最初の数か月は間借りの営業日数も少し減るかと思います。
ただこれは、目先ではなく、もっと先を考えると自分にとって大きな経験になると思っています。

ですので、今月から少し生活スタイルが変わります。
2足の草鞋 “銭湯料理人” で進んでいきます。
小杉湯、そして間借り屋キョバン 改めて、どちらも宜しくお願いします。

もし宜しければ、よろしくお願いします。 サポートは、noteで還元していけたらと思っています。