マルクス・アウレリウス『自省録』ポイント解説③
この記事をご覧くださり、本当にありがとうございます。
前回に引き続き、マルクス・アウレリウスの『自省録』について取り上げていきたいと思います。
先週から続く『自省録』の解説ですが、2回ほど連続した投稿の方が、皆さんも忘れずに内容に入れるのではないかと感じましたので、今週は2回めの登場です!笑
マルクス・アウレリウスって?『自省録』って?
という方は、ぜひ前記事もご覧くださいね!↓↓
さて、『自省録』と言えば、通常版はとても内容が重厚で、ゆっくりと深めて読む必要があります。
参考までに、通常版の『自省録』はこちらです。↓↓
とはいえ、『自省録』の内容は膨大で、全てをご紹介するのは大変です。
そこで、「超訳・自省録」を教材に、さらにポイントを絞ってお伝えしていこうという企画になります。
第1回目は、超訳版1・2章を、第2回目は超訳版3・4章をご紹介しました。↓↓
今回は第3回、超訳版5・6章から8選のご紹介になります‼
第5章 人の助けを求めよ
76.感謝の気持ちで振り返れ
マルクス・アウレリウスは、全ての存在に対する反省と感謝の大切さを語っています。
まずは神々に対する態度。
次に、両親、配偶者など家族への態度。
教師や友人たちへの態度。
いままでの態度が、「誰に対しても、ひどいことはせず、ひどいことは言わない」という態度だったかどうかを反省してみること。
これは、「人からしてほしくないことは自分もしない」という黄金律に基づく反省ではないかと思います。
80.あたえられた環境に適応せよ
人のせいや環境にするのではなく、与えられた環境の中から花を咲かせよ。
そう言いたいのかもしれません。
また、「住めば都」という言葉もあります。
現在置かれた環境や、ご縁のある人を、自分にとって最適の環境だと受け入れ、心から愛することで、運命は好転していくのでしょう。
85.目的達成のためなら人の助けも借りる
助けを借りることは恥ずかしいことではありません。
自分の知能で補いきれない部分は、他の人の能力を使い、ともに目標を達成していく。
これこそが組織仕事の王道ともいえるかもしれません。
社会の発展という一つの目標のためには、自分の能力だけしか使わないよりも、他の人の力を頼って、ともに進めていく方が、絶対に早く進みます。
93.しないことと言わないこと
適切でないものに関しては、「しない」。
真理かどうか疑わしいものに関しては、「言わない」。
通常版では、「真実」ではなく、「真理」と表現されてます。
もしかするとマルクス・アウレリウスが言いたかったことは、「神の目から見て正しい事でないかぎり、言わないし、行わない」という、超訳版よりももう一歩踏み込んだ結論かもしれません。
正しいことが分からない場合は、「しない」という選択で、間違いは避けることができますね。
また、その決断を自分自身の一存で行うことで、リーダーとしての力量が試されます。
第6章 他人に振り回されるな
94.他人に振り回されるな
他人にどう思われようとも自分は自分。
他人が自分をどう思うかに一喜一憂している時間はありません。
通常版では、「せいぜい自分に恥をかかせたらいいだろう」とあります。
人の一生は短く、自分に残された時間はわずかなのです。
他人に批判されようと、誰が何と言おうと、自分の魂を大切にしながら、進んできたいものです。
95.自分で考えよ
自分で考える能力、意見を作り出す能力をもっと尊敬しましょう。
クリエイティブでありつつ、真理に則った正しい意見がつくれる能力。
これこそ最も大切にすべき能力です。
神々に対しても、人々に対しても、思慮深く、考え抜かれた意見を述べられる人を目指しましょう。
100.わが道をまっすぐ歩け
自分の発言と行動が自然にかなうものであれば、正しい方向性であると考えられます。
自分自身の中の小宇宙と、大宇宙の自然は繋がっている。
ついに宇宙論にまで思いを馳せますが、すべてのものは繋がっている、という考え方。
ちっぽけな自分であっても、宇宙の構成要素の一つであり、導かれている存在です。
他人に判断されるのではなく、自分はまっすぐにわが道をすすむこと。
自分自身の中にもある宇宙の自然の理にしたがって、歩みを進めていけばよいのです。
114.怒りの原因を取り除いてやる
アンガーコントロールに繋がる考え方かもしれません。
他人の過ちに腹が立つときは、自分の過ちを振り返り、反省することで、他者ばかりを責め立てる気持ちはなくなっていきます。
自分だって金銭欲、名誉欲が出たことはあっただろう、と。
他人の過ちよりも自分の過ちを振り返れ、と。
まさに仏教の王道のような考え方です。
そして、もし、相手が怒ることを止められないなら、「怒るように強いられている」ことを理解してあげ、なんとか怒りを取り除いてやれないかを苦心することです。
〈まとめ〉
いかがでしたでしょうか。
今回のポイントをもう一度まとめておきましょう。
第5章 人の助けを求めよ
76.感謝の気持ちで振り返れ
80.あたえられた環境に適応せよ
85.目的達成のためなら人の助けも借りる
93.しないことと言わないこと
第6章 他人に振り回されるな
94.他人に振り回されるな
95.自分で考えよ
100.わが道をまっすぐ歩け
114.怒りの原因を取り除いてやる
与えられた環境の中で最善を尽くすこと、周りへの感謝を忘れないこと、他人に振り回されず、自分でしっかりと考えて進んでいくことなど、自省録のポイントは、現代の私たちでも使えるものばかりです。
人間の悩みや、それに対する解決法は1800年前であっても変わりはなく、私たちの生きる指針を残してくださっていることに深い感動を覚えます。
この企画をきっかけに、いつの時代も変わらない人間の真理や、「自省録」に思いを馳せていただければ幸いです。
今回はこの辺で失礼します!
次回以降もお楽しみに♪
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。
※「自省録」のマガジンをつくりました☆
本日の記事もこちらに所収します。
頑張って完成させてみますので、温かくお見守り下さい♪
※自己紹介とサイトマップをつくりました♪
今までの全記事一覧も載せていますので、よかったら参考にしてみて下さいね!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?