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作品解説 天女と箜篌

正倉院の宝物からインスピレーションを受けることが多々あります。
動物や人の文様、古代裂、螺鈿、ガラスなど。
美しい色がのびのびと時を超えてきて、いつみても新しい発見があります。
その中でも箜篌は、いろいろと想像が膨らむモチーフです。古代の日本のハープのような楽器で、実物の残欠や絵にも描かれています。
軽やかで、美しい。そんな音を表現したいです。

「帳の音楽」M6号 2016年 個人蔵
初めて箜篌を描いた作品。背景は金箔を貼り、エキゾチックな雰囲気です。

「花びらの音」注文制作 F6号 2019年 延命寺
お寺で愛されている猫と一緒に箜篌の天女を描いてください、と依頼を受けて制作した作品。
桜の美しいお寺なので、花びらと共に描きました。


樹下奏箜篌図」WSM号 2021年
麻紙の揉み紙に描いた作品。柳の下で箜篌を奏でるいにしえの女性。
小鳥も聞いています。
「揺蕩う」SSM号 2023年
ロココ油彩画のような色合いに仕上がりました。架空の箜篌と水の中を揺蕩う迦陵頻伽。
パール絵具で細く、水のゆらめきと流れを描いています。


「以呂波」M6号 2023年 絹本
花のうてなで奏でる天人。水の中からふわっと立ち上がる花。
古代裂のイメージで文様の枠を付けました。

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