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筋肥大のメカニズム(骨格筋が過負荷の刺激にさらされると収縮タンパク質(アクチンとミオシン)のサイズと量、サルコメア(筋節)の数が同時に増加する)

筋肥大と除脂肪重量

ウェイトトレーニングを行う人々の多くは、除脂肪体重の増加を目指し努力を続けています。

ボディビルダーは中程度の負荷とかなり短い休息時間でトレーニングを行い、パワーリフターは高負荷と長い休息時間でトレーニングを行います。

筋肥大には多くの要素が引き起こすプロセスがあり、また、機械的な張力、筋の損傷、代謝的ストレスなどは全てエクササイズによる筋成長に何らかの役割を果たすことが明らかになっています。

筋肥大とホルモン応答

まとめると、若い男性について、RT(レジスタンストレーニング)後における運動誘発性のGH(成長ホルモン)、IGF-1(インスリン様成長因子)、およびT(テストステロン)濃度の上昇は、筋肥大や筋力増強に寄与するわけではないということになります。

一般的には、これらのような研究は、運動誘発性の内因的なアナボリックホルモン濃度上昇が独立的に作用して骨格筋の筋肥大適応を生じさせたというエビデンスを提供する、と考えられてしまいます。

しかし、それでもなお、ホルモン仮説がRTを実施することによる真実のデータを提供していない以上、ホルモン仮説は、「効果的な筋肥大のための根拠に基づかない推奨」を含む独断的な信じ込みであり、これを広めてしまうことを避けることはできません。

まとめとして、一時的な運動後のホルモン濃度上昇が主原因であるという主張については、エビデンスはほとんど存在しないと思われます。

筋量の増大

筋の横断面積と筋力との強い相関関係を考慮すると筋量の増大は、フットボール、ラグビー、パワーリフティング、野球、サッカーなど主要な目標になります。

被験者が非鍛錬者の場合、レジスタンストレーニングの初期段階では、筋力向上の大部分が神経系の適応に起因するために、筋肥大は事実上起こりません。

しかし、トレーニングを始めて2ヶ月も経つと、筋肥大が最も有力な要因となり、下肢より先に上肢の筋が肥大化します。

遺伝的背景、年齢、性別、その他の要因がトレーニングプロトコルに対する筋肥大反応をもたらし、除脂肪体重の増加量と増加率の双方に影響を及ぼします。

さらに、トレーニング経験を積むにつれて筋量の増加は次第に困難になるため、適切なルーティンを作成することの重要性が一層高まります。

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