Nakakou1108

時代の波に洗われていったとっても地味で隠れ過ぎている名盤を洋邦問わずレビューしてます。…

Nakakou1108

時代の波に洗われていったとっても地味で隠れ過ぎている名盤を洋邦問わずレビューしてます。日本語でのレビューがあんまり見つからない作品中心に取り上げています。

マガジン

  • ジャズの隠れすぎている名盤

    レビューをあまり見かけない地味なアルバムを紹介。ストレートアヘッドなジャズはほぼなし。60年代~70年代初頭あたりのソウルジャズやジャズファンク、レアグルーヴ物がメイン。

  • サイクルロードレース、ロードバイク関連

    サイクルロードレースや自分のロードバイク記録をのまとめ

  • ランキング企画

    ランキングの記事のまとめ

最近の記事

ブラック・ミュージック入門のためのロック

20代後半から現在に至るまで気が付けばブラック・ミュージックばっかり聴くような人生を送っているが、10代の頃はロックばっかり聴いていた。 ロックのルーツがブルーズ等ブラック・ミュージックであることはだんだんと分かってきたので、好きなバンドが挙げるブラック・ミュージックを聴いてみたりしたけどその良さを理解するのがなかなか難しかった。 そんなロック・キッドだった自分をブラック・ミュージックに誘ってくれたロック作品をピックアップ。 ロック好きな人たちがいきなりブラック・ミュージッ

    • B'zのファンク魂を考える

      B'zとファンクと私 90年代にティーンネイジャーを過ごした世代にとって、ビーイング系は避けては通れない青春のサウンドトラックである。 その中でも特にB'zは断トツで人気があり、自分ももちろん中学~高校時代にドはまりして、マインドも進歩したり感性が誘惑されたり創造力が突き抜けたりしていた(「Off The Lock」も「Break Through」も後追い)わけで、邦楽の知識が乏しいくせに一時期のB'zだけはやたら詳しかったりする。 ご周知のとおり松本孝弘、いやTak M

      • 2023年を振り返る。ロビー・ロバートソン。シェイン・マガウアン。チバユウスケ&2023年のアルバム

        以前ポストした「1980年ベストアルバムランキング」において自分はこのように記している。 シェイン・マガウアン2023年11月30日 シェインが亡くなった。 Shane MacGwan カタカナだと「シェイン・マガウアン」とも「シェイン・マクゴワン」とも表記される。 若い頃からいつ死んでもいいような破天荒、まさに「ロック」で「パンク」な生き方をしていたし、近年は体調不良のニュースも耳にもしていた。やたらと体が大きくなって車いすに乗っている姿も見たことがあるので、まあ

        • Grant Green/Slick!:Live At Oil Can Harry's(2018)

          1975年、ヴァンクーバーでのライヴで2018年にもう1枚(1969,1970年のライヴ「Funk In France」)と共に発掘リリースされた。 メンバー Grant Green(g) Emmanuel Riggins(el-p) Ronnie Ware(b) Greg “Vibrations” Williams(ds) Gerald Izzard(perc) メンバーについては私の乏しい知識ではほとんど知りません。 とはいえ鍵盤のエマニュエル・リギンスはグリーン

        ブラック・ミュージック入門のためのロック

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        • ジャズの隠れすぎている名盤
          5本
        • サイクルロードレース、ロードバイク関連
          3本
        • ランキング企画
          9本

        記事

          ギター・ソロもイントロも聴かなくても満足できる曲(Part.1)

          はじめに かつてDJクール・ハークはドラム・ブレイクの部分が一番クラウドが喜ぶことに気づき、2台のターンテーブルを使ってブレイク部をつなぎ合わせ、ヒップ・ホップを誕生させたと言われている。(因みに上の画像はグランドマスター・フラッシュ) 時は流れネットやSNSの発展により時間に追われる現代人は、1曲はおろか、ギター・ソロやイントロもすっ飛ばして最も盛り上がる部分、すなわち「サビ」だけを求め音楽を聴くようになり、それに合わせミュージシャンたちもイントロを削ったりBPMを上げた

          ギター・ソロもイントロも聴かなくても満足できる曲(Part.1)

          ブエルタ・ア・エスパーニャ大反省会

          ユンボ・ヴィスマ秋の大収穫祭 予想通りのユンボ祭り。ユンボ秋の大感謝祭となった2023年のラ・ブエルタ。 しかしマイヨ・ロホがログリッチでもヴィンゲゴーでもなくセップ・クスとはだれが予想できたであろうか…。 山岳アシストのスペシャリストとしてチームを支えてきた彼がこのような名誉を手に入れる。人間努力していればいいことがあるんだなあと思わさせられたブエルタ。 TTもその気になればそれなりに走れることを証明したクス。ログリッチの東京五輪金メダルはもちろん、フォスが昨年IT

          ブエルタ・ア・エスパーニャ大反省会

          ブエルタ・ア・エスパーニャ2023を予想する(ツール反省会も)

          2023年のラ・ブエルタも開幕直前。 ツール・ド・フランスに続き大胆予想を展開。 レムコ2連覇はあるのか? ログリッチ復権のブエルタ4勝目あるか? ヴィンゲゴーのツールからの連続制覇、ユンボのグランツール完全制圧はあるか? Gさんジロでのリヴェンジなるか? その前に ツール・ド・フランス大反省会結構いいセン行ってたと思うんだけど。 「16ステージのITTまでヴィンゲゴーとポガチャルにほとんど差はなく、ここでのタイム差がそのまま勝負を決めそう」 なんてほぼ正解だ

          ブエルタ・ア・エスパーニャ2023を予想する(ツール反省会も)

          Kool & The Gang/Live At PJ's(1971)

          ポップなディスコではない「クルギャン」 クールの3枚目は前作「Live At The Sex Machine」続くライヴ盤で、同年にリリース。 実況録音盤を立て続けにリリースするあたり「Sex Machine」のチャート・アクションが良かったことに加え、ライヴに自信を持っていたことが伺えるが、2枚の性質はやや異なる。 「Sex Machine」は当時のロックっぽさもあり音質含めかなり荒々しいファンク・アルバムであるのに対し、本作「PJ's」は音、音楽性がかなり整理されファ

          Kool & The Gang/Live At PJ's(1971)

          ツールドフランス2023年を予想する

          今年も開幕目前。 サイクルロードレースの、そしてヨーロッパにおいてはオリンピックとサッカーワールドカップと並ぶ3大スポーツの祭典、それがツール・ド・フランス。 そんなツール・ド・フランス2023を大予想 と言っても専門家でもないし、ステージ毎に細かい解説なんてできるわけはない。 自分でもロード乗っているけどメカニカルなことは全然わからないから。 なので単なる雑感として。 ツールなんて検索してもサイクリング専門サイトでしか話題になってないし、note検索しても全然ツー

          ツールドフランス2023年を予想する

          #私を構成する42枚

          はじめに 自分にとっての「ベスト」「好き」、と自分を「構成する」だと意味合いが違うわけで。 今はほとんど聴かないけど、今の自分になったのはこの作品のおかげ、若しくはこの作品のせい、という42枚。 とは言え上の方に挙げたのは今でも聴いているけど。 買った時期と場所も記載、それぐらい記憶にある。 地名はわかる人にはわかる。 特記がなければ全てCDでの購入。 レビューは音楽的なそれではなくあくまで個人的な思い出を書き連ねています。 42枚 James Brown/In

          #私を構成する42枚

          Fight The Power プロテスト・ソング-闘いの音楽

          はじめに ロシアによるウクライナへの「侵略」戦争開始から1年以上経ったが、激化の一途をたどり終結の予兆すら見いだせない。どころか世界中至る所で戦火の導火線に火がつきそうである。 わが国でもそういった状況を理由に防衛費の拡大が正当化され、社会保障費は切り捨てられる。 まったくもって不平等な分配が行われ、貧富の差は拡大し、少年少女は罪の意識もないまま金のために犯罪を犯す。 政治家を暗殺しようとする者が立て続けにあらわれ、便利なはずのインターネットやSNSが団結すべき民衆を分断す

          Fight The Power プロテスト・ソング-闘いの音楽

          四天王を超えてゆけ。ニュー・ソウル的地味な名盤たち

          はじめに ニュー・ソウル。 「四天王」とか言うと急激に安っぽくなるし、適当感が漂うので正直この呼び方は大嫌いなのだが、わかりやすくはある。でも音楽に限らず本当に自分が好きなものにこういう安易なレッテルを貼ってしまうのはあかんでしょ。 さて本題。 マーヴィン・ゲイ。スティーヴィー・ワンダー。ダニー・ハザウェイ。カーティス・メイフィールド。 さらにはビル・ウィザース。ロバータ・フラック。リオン・ウェア。人によってはボビー・ウォーマックやシュギー・オーティスあたりまでを挙げる

          四天王を超えてゆけ。ニュー・ソウル的地味な名盤たち

          洋楽ロックアルバム名盤ベストランキング

          はじめにこういう企画は誰がやっても結局上位は同じような作品が並ぶことが多い。 選盤にあたり「歴史的な価値観・影響力を考慮して」とかいう人がいるが、それってずいぶん偉そうな考えだと思う。星の数ほどあるアルバムや曲を全部聴いているわけでもないし、そこまでの知識を持っているのだろうか? リアルタイムで聴くのと後追いで聴くのとはまた違うであろうし。 そもそも「このアルバムで歴史が変わった」とか「ロックはこのアルバム前とアルバム後に分けられる」とか「○○年代は××の時代だ」とか。

          洋楽ロックアルバム名盤ベストランキング

          ジェンダーを超える女性ミュージシャン

          はじめに 2020年代。世はジェンダー、ジェンダー、ジェンダー。人類総ジェンダー時代。「女のくせに」は当然として「女性らしさ」なんてワードも、うっかり口しようものならジェンダー警察がすぐさまあなたのSNSに踏み込んできて鬼の首を取ったように大騒ぎ。多様性もなにもあったもんじゃあない。 日本は特に女性に厳しい国、と言われるけど、世界を見渡せば決してそんなことはない。 特にずっと以前から音楽業界、ショウビズの世界は「イッツ・ア・マンズ・マンズ・マンズ・ワールド」なのだ。そんな

          ジェンダーを超える女性ミュージシャン

          2022 年間アルバムランキング(リイシュー編)

          はじめにここでは2022年にリイシュー、および発掘されたアルバムで気に入ったものです。 昔から自分は新譜を熱心に追い掛ける聴き方をしてこなかった。 その理由を言葉にするのは難しいけど、萩原健太が60年代末のヒッピー、サイケ時代に、年寄り臭いルーツ・ミュージックを引っさげてシーンに現れたザ・バンドを語るときによく使う表現が腑に落ちる。 曰く ザ・バンドは「新しい何か」より「変わらない何か」を求めていた… と。 新しい、現在の物が一番価値があるわけじゃないぞ。 そんな時代に

          2022 年間アルバムランキング(リイシュー編)

          1980年代ベストアルバムランキング

          はじめに 私は自分が幼年期を過ごした80年代の音楽には猛烈なコンプレックスがある。かる~いドラム音やギターのカッティング、チョコマカと動き回るベース。軽薄なシンセサイザーに安っぽい打ち込みのビート。全般的に「軽い」という印象が強い。 そんな音を聴くと当時の記憶がフラッシュバックするのだ。別にトラウマがあるわけではないけど、リアルタイムでそういった音を聴いていたので幼少期の思い出と重なって、なんだかとっても「古臭い」と思ってしまうのだ。 それ故に80年代の音楽は積極的に触

          1980年代ベストアルバムランキング