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【全曲紹介】Dave - Psychodrama - #9 Lesley(全訳)

この曲は解説するには長すぎて大変なので、全部訳しました。笑 長すぎるので日本語のみ、英語割愛です。

個人的な感想を言うと、デイブは”environment”でのセッションを終えて、「悩みは自分だけのものじゃない」「誰しもが痛みや問題を抱えている」と、気が付いた。だからLesleyという女性の人生に目を向けたと。そこにこの曲の意味があるのかな、と思っています。

実はこの曲、最後がちょっと悲惨すぎて、自分はあまりしっかりと聴けませんでした。レズリーの物語にカタルシスを感じる人もいると思います。感想は人それぞれです。大事なのは言葉に耳を傾けて、そこから何かを感じ取れれば良いのだと思います。

[Verse 1: Dave]

宇宙の成り立ちや機能の仕方は(全人類のでもいいかも。Universeにピッタリくる日本語がありません…)は奇妙だってってよく言われるけどさ。それは真実に違いないさ、だって俺たちは同じバックグラウンド、同じ場所からきてるわけじゃないから。でも俺とレズリーは同じ電車に乗ってて出会ったんだ。俺は当時、いつも7時か8時くらいに起きて、Norbury駅9時6分発の電車に乗ってたんだ。2つの異なる世界が同じ場所で起こってた、そしてある日俺たちは互いに話し始めたんだ。俺は大学のことを話して、彼女は「出会い」について話していた。そして彼女がそこから離れるための計画に関して。彼女は今自分のしていることを嫌がってるって言ってた。同時にそれをどれだけ必要としているか、も。俺は彼女が何をしているのか聞いた、週末のとある日だった。そして彼女はこういったんだ。

[Chorus: Dave & Ruelle]


私には自分自身がわからないの。
もう、自分自身のことがわからないの。

[Verse 2: Dave]

彼女は昔、皆の人気者で中心だった。でも今は、未だかつてない厳しい状況に陥っている。彼氏が、彼女を庭に放り出して、ずっとそのままにしていたんだ。友達は助けたいって思ってた。でも、それをレズリーに伝えることは難しかったんだ。レズリーに、その男の独占欲と攻撃性について理解させるのは難しかったから。レズリーはそうした現実を直視することすらできなかった。でも友達の目からみれば一目瞭然。彼女はそうした(=虐待されている)状況に陥っていたんだ。

レズリーの友人、ハナは以前心を操ってくるような男と付き合ったことがあった。だから彼女は一歩引いて状況をみることができたんだ。レズリーはタートルネックジャンパーを着て、目の周りにはメイクアップをしてた。全ての兆候がそこにあったんだ。*1
でもレズリーは大したことじゃないようにみせようとしたんだ。彼女はこう言った。「これをみんなに話すことは正しい選択じゃない」って。

*1 首元や目の周りの傷を隠していたんでしょう。それこそが虐待の証拠だったと。

レズリーの彼氏は不可解な男だった。あいつについてはよく知らないかったけど、どうやら刑務所に入っていたらしい。名前はジェイソン。あいつはとにかく悪い男だった。正直いって、レズリーがあの男のどこを気に入ったのかがわからない。だって彼女は本当にかわいい、いい子だったから。
でも2人とも、心に悪魔と深い過去を持っていたんだ。正反対のものは惹かれあうんだろうね。どうやらそうらしい。俺は彼女が家族について話しているのを聴いたことがなかった。ジェイソンは、彼女の全てだったんだ。2人が話し合いを持つまで、ジェイソンはレズリーを呼び戻すことはしなかった。俺はこの話にこれ以上のものがあるのかどうかわからなかった。だって彼女はこの状況を軽く考えていたから。でも話を聞いてみると、男はある日どこかへ消えてしまったらしい。ある朝、どこかへ行ってしまったんだ。
彼女は残業してまで働いて、アパート代を払うことに苦労していた。ついにその時がきた。そう、レズリーは解雇されて仕事を失った。彼女の計画は台無しになっちまったんだ。家賃を払えなくなって、金を借りるようになっていった。でも友人のハナはレズリーの傍に寄り添ていた。そして彼女の面倒をみていたんだ。俺がレズリーにあった時、彼女はこういったんだ・・・

[Chorus: Dave & Ruelle]


私には自分自身がわからないの。もう、自分自身のことがわからないの。

[Verse 3: Dave]

レズリーはこういった。「私には何もないの、生きる理由が何もない。
ずっと痛みが走ってる。でもデイビッド、こんなに貧しくなったことは今まで無かったわ。今は収入が何もないの、彼氏も私を捨てて出て行ってしまったわ。この子が生まれたとき、私はどうやって生きていけばいいのよ…」って。俺は「それは神様の賜物だよ。でもレズリー、君に子供ができていたなんて知らなかったよ。」

なぁ兄弟、レズリーは妊娠四か月で、若くて、そして世界から放置されてるんだ。彼女はシングル(マザー)だけど、俺は彼女がその状況を受け入れられるようには見えなかった。だからレズリーはなんとかする為に、昔付き合ってた男たちに連絡をし続けた。また元の状況に戻れたんだ。いや、俺には彼女が上手くやれるとは思えなかった。

それは憑りつかれたような妄想であり、 臨床的鬱病だったんだ。人生とは教訓を学ぶことだ。そして座して、泣くことなんてする必要はないんだ。そしてレズリー、「LIFE」という神様からの贈り物の中で生きている君。LIFE(人生・命)以上の贈り物なんてないんだよ。だから、君はうまくやれるよね?

[Chorus: Dave & Ruelle]

私には自分自身がわからないの。もう、自分自身のことがわからないの。

[Verse 4: Dave]

でも彼女のモノの見方に変化が現れた。12月の終わりごろ。彼女の子供が生まれる予定だった。彼女はそれを受け入れて、興奮して、電気が走って、そしてワクワクしていた。あと数か月待つだけだったんだ。レズリーとハナは二人でランチを摂っていた。レズリーはハナに妊娠したことを伝えたんだ。2人は親密な仲間だったんだ。だから彼女はハナにこの話を伝えることをためらわなかった。でもそれが実は間違いだったんだ。

「あなたは1日だけお母さんになるんじゃないの。あなたはずっとお母さんでいなければいけないの。理由がなんであれ、あなたとジェイソンは別れた。そのタイミングがいつであってもね。正直に言わせてもらうと、あなた達は2人で一緒に育てないとだめよ!」
ハナはレズリーとジェイソンがまた付き合い始めたのを知らなかった。そしてジェイソンはレズリーが妊娠していることを知らなかったんだ。レズリーはジェイソンと二人で暮らし始めることを想像し始めた。だって今はまた二人でいるから、それは自然なことだった。レズリーは友達を呼んで、この話をする必要があると思ったけど。だってレズリーはずっと彼の悪口をいっていたから。でも話すべきもう友達のほとんどは、もう彼女の下を去っていたんだ。
次の日、彼女はハナに電話をした。ずっと、元カレのジェイソンとよりを戻したことをどうやってハナに伝えようかに苦心しながらね。だから、レズリーは留守番電話をハナに残したんだ。「ねぇ、ハナ!レズリーよ!折り返しの電話を貰える?」って。

「私、あなたと話したいの!私の赤ちゃんと、あなたと、私と、ジェイソン。すべてについて。私は昔の私の雰囲気を取り戻さなきゃって感じているの。私、昔はすごい自分に自信があったでしょ?でも最近はね。白状するわ…」・・・

[Chorus: Dave & Ruelle]


私には自分自身がわからないの。もう、自分自身のことがわからないの。

[Verse 5: Dave]


3時30分。今日は、彼女は早く家に帰っているはずなんだ。だって、ジェイソンに子供について話すつもりだったから。事前に話もして、予約もしていた。それは真夏の日。雨が降っていた。駅で(ジェイソンを)待っていたけど、ジェイソンは来なかった。レズリーはタクシーに乗って、後部座席に座った。青いデニムジャケットに、マキシを合わせてた。彼女は疲れ切って、足はずきずきと痛んでいた。運命に触れた瞬間だった。タクシードライバーの予想より、家に早く着いた。彼女は鍵をドアに差し込んでドアを開けたんだ。彼女は自分が見た床の上にあったものを信じることができなかった。サイズ5のトレーナーが散らかっていた。彼女は涙を目に浮かべた。でもまだ落ち着いていた。だってきっとご近所さんに違いないと思ったから。でも、ジェイソンはベッドルームに裸でいたんだ。レズリーは怪談を駆け上がった、でも音を立ててしまったんだ。その時、ジェイソンの声が聞こえた。こういったんだ。

「クローゼットの中に隠れろ!」ってね。


彼女はこう叫んだ「妊娠してる彼女がいるのに浮気する男ってどんな男よ!」って。ジェイソンは「クソがっ。お前妊娠してるのかよ。なんだよそれ!お前、それを俺に言ってなかったじゃねえか。何なんだよ糞が!お前は俺たちの関係に何を求めてるんだよ。お前は愛し合うことじゃなくて、誰かを愛したかっただけだろうが。」レズリーはジェイソンにこう言った「私はそんなのを求めてない。ただの”あなたと私”なんて求めてない。私たちなんて求めてない。あと、私はくだらないことをペラペラしゃべりたくないの。モールス信号みたいに私が突っ込むまでもう少し、早く開けなさい!」衣装棚をあけて、そしてジェイソンは追い込まれた。「私はただ、彼女が私より可愛いかどうかみたいだけなの、私よりスリムかどうかを。多分、きっとその子は私に似てるんでしょうね。もしかしたら、私より肉厚なオンナかもしれないわね。私よりイイ体をしてるかもしれない。私より早くあなたを満足させられる女かもね。私はあんたの子供をおなかに身籠ってるのに、あんたはこんな仕打ちを私にした。私がこれまであんたに対して、あんたの為に何をしてきたかわかってる?あなたと絶交する為?私は友達の女の子と太刀を信じられなかったけど、彼女たちはみんな私のことを考えてくれてた。いいから、鍵を渡しなさい。」

「衣装棚の、鍵を渡して!そこで私はドアを開けようとした。でもジェイソンは私よりずっと大きかったの。文字通りに、私は感覚的に覚えてる。ジェイソンは私の後ろから引っ張ってきて、俺を捕まえた。彼が私を殴った。頭がふらふらして、目は深く切れてしまった。私はただただそこから消えたかったの。自分の為に生きてないような感じがした。とにかく、できるだけ早くドアを閉めたの。ジェイソンは外に追い出された、何で彼にこんなことをさせたのか聞いてくるんだ。私が入った部屋をこじ開けようとしてドアを蹴り破ろうとしてきた。私は恐怖を感じたの。バリケードの中にいるような感じだった。椅子を持ってドアノブの前にいた。その時、サイレンが鳴るのが聞こえたのよ。でもわたしはとにかくその場所から逃げ出したかった。でもできなかったのよ。」

ジェイソンは警察がやって来る前にはどこかに行ってしまった。その時には家の中には他には誰もいなかった。警察はドアの方に走ってきて叫んだ。フロア全体には血が広がっていて、壁にも飛び散っていた。レズリーはベッドの上にいて、警察に何かを言おうとしていたんだ。何か話そうとしても、彼女は何かを言うことすらできない状態だった。彼女は腹部に激しい痛みを感じていたんだ。だから、警察は救急車を呼んだんだ。レズリーはこんなことを計画してたわけじゃなかったのに。


警察は部屋に入って、パズルを解く手掛かりになるものを探したんだ。それを見つけ出すまでは、とにかく手当たり次第探していった。それは、衣装棚にあった、1つの携帯電話だった。その携帯電話にはジェイソンからの5回の電話と、いくつか他の番号からの着信が残っていただけだった。最初警察はこれは手掛かりにならないと思ったんだ。その留守番メッセージを再生するまでは…留守番メッセージはこんなだった…「ねぇ、ハナ!レズリーよ!折り返しの電話を貰える?」こんな感じさ。「私、あなたと話したいの!私の赤ちゃんと、あなたと、私と、ジェイソン。すべてについて。私は昔の私の雰囲気を取り戻さなきゃって感じているの。私、昔はすごい自分に自信があったでしょ?でも最近はね。白状するわ…」

[Chorus: Dave & Ruelle]


私は自分自身がわからないの。もう、自分自身のことがわからないの。

[Verse 6: Dave]


レズリーは腹部に痛みを抱えていた。彼女はパニックに陥った。思考は平静さを失って、ハナが何をしたのかなんとか理解しようとした。レズリーは 慙愧の念と戦っていたんだ、だって、この状況は彼女を狼狽させるものだったから。レズリーは自分を守ってくれる仲間によって裏切られたという推測に至った。その間、彼女は別途の上でこの状況を何とかうまくやろうとしていた。突き刺すような痛みを腹部に感じて、彼女にはもう対処することができなくなっていた。そして今彼女は救急車を待っているんだ。

俺は彼女が強い女性だって知ってる。でも俺が彼女の鼻はなくなって、あごのラインは粉々になって震えていた。彼女がまだ留まっていられる理由、それは子供によるものだって彼らは言った。薬を飲んだけど、医者たちはなんの反応もしなかった。彼女の心拍数は徐々に下がってった、彼らにはどこが悪いのかわからなかった。彼女を抱きかかえて家から運び出した。ちゃんと計る為に、折りたたみベッドの上に乗せてた。でも彼女は徐々に遠のいていった、あぁ…。彼女は脳にダメージを負っていた。そして話しかけても、昏睡状態で反応がなくなった。レズリーが生還できるか、定かではないんだ。

この話は、ただのトラック、曲以上のストーリーだ。これはイカれた男と一緒にいる女性に向けたメッセージなんだ。(そうした女性たちは)こうした罠、状況に陥った場合、とにかく誰かの支援を求めてほしいんだ、頼むよ。俺が(女性の気持ちを)100%理解できないことは分かった上で言ってるんだ。簡単じゃないことはわかってる。でもそれが絶対に正しい対処方法なんだ。君たちの女の兄弟、おばさん、おかあさん、或いは奥さんたちの中には不快に思うだろう。きっとそれが何故か話してもくれないはず。
でも俺は深く心が揺れ動いてるから。。だって、俺は俺が愛した女性が、、まるで…充血した目から、赤い小さな涙の滴を垂らしてるんだ。こんなのは本当にクソなことなんだ。それがどんな文化だとしても、普通のことじゃない。男たちは事実を捻じ曲げようとしてくる。まるでそれが女性側の過失であるかのように見せようとするんだ。君が乗っている満員電車の中には、どれだけのレズリーが乗っていて、ジェイソンから逃げようとしているんだろうか…

[Outro: Ruelle]

翼のない天使。彼女に平穏を届ける夜がなくなってしまった日のようだ。
声のない歌。炎のない火花。名前のない子供。
あぁ、こんなのは間違ってる。

海岸のない海。戦争がない戦士。
こんなことをこれ以上どうやってすればいいの。
声のない歌。炎のない火花。名前のない子供。
あぁ、こんなのは間違ってる。


・・・

ここで曲が終わります。虐待を受けていたレズリーですが、ずっと悩みを相談していたハナに裏切られて、そして意識不明状態になってしまうという話です。一気に訳したので抜け漏れとか誤訳が合ったらごめんなさい・・・ご指摘いただければ修正します。

そして、最後にまたセラピストのメッセージが入ります。

[Interlude]


Well, we've made a massive amount of progress in this last year, haven't we?
Feels like a long journey/And I must say it's been a pleasure, to watch you mature and grow in thought/And in your career and life/You've opened up immensely/I'd be lying if I said I wouldn't miss these sessions/But you know, you can never stop learning about yourself/So you're always welcome/I'm just happy you're at a place now where you feel you understand your emotions/And are in control
私たちはこのセッションを去年実施して、かなり前進することができたんじゃないか?どう思うかね?まるで、長い旅をしたような感じだ。これだけは言わせてくれ。君が成熟して、考え方において成長がみられることは本当に喜ばしい、光栄なことだ。そして、君がキャリア、そして人生においても成長を遂げたことにもね。君は本当にオープンな心で取り組んでくれた。君と行ったセッションが終わってしまって寂しくないと言ったら、それは嘘になるね(=セッションが終わってしまってさびしいよ)でも君はわかってるだろう。君が君自身について学ぼうとすることを止めることはできないってことを。私はただただ幸せだよ。君が今、自分の感情を理解できたと感じらる場所にいるっていうことがね。そして君は自分自身をコントロールできている。

ここでデイブの1年に渡るセラピー、Psychodramaは終わりを告げます。デイブは自分のことを語りつくし、最後に他人(レズリー)の人生に触れて、他人の事を考えることを学ぶ。そうしてセッションは終わっていきます。

いよいよ後2曲曲残すのみです。続く。

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