Nakamura

物語書いてます。現在多忙のため活動休止中。

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    適当に書いた自作をまとめています。

最近の記事

【短編小説】前夜

※この物語はフィクションです。 今までずっとほしかったものを買ってきた。 今夜は大好きな野菜スープを食べて、ずっとやりたいと思っていたゲームをやって、ずっと読みたかった本を読むつもりだ。夜が明けるまで。 今までの人生、散々だった。 学生時代はいじめられ、両親は自分をいじめから守ってくれるどころか、殴られた。 虐待は当たり前の家で育った。 友達は今まで一人もいなかった。みんな、すぐ離れていったから。 勉強は苦手だった。仕事も失敗ばかりで怒られてばかり。 夢もあったけど、どこ

    • 【短編小説】缶コーヒーと味気ない日々

      幼い頃、周りの大人が嫌いだった。 いつも愚痴ばかりで、人生がつまらなさそうで、言い訳ばかり。 「あんな大人には絶対ならない!」 幼い頃の僕は、そう誓った。 あれから時が経ち、僕は大人になった。 自分があれほどなりたくなかった大人になった。 愚痴ばかり、言い訳ばかりの、人生も何もかもつまらない、何もできない大人になってしまった。 あれほどならないと誓ったのに。 あれほどなりたくなかったのに。 そして今日も、缶コーヒーを片手に、死んだ目で、つまらない人生を生きていく。

      • 【短編小説】籠の外へ

        大きなお屋敷の鳥かごの中、小さな天使が住んでいました。 天使の飼い主はとてもひどい方で、毎日天使を口汚く罵っていました。 そこはまるで地獄のような場所でした。 天使は毎日のように、外に出られますようにと祈っていました。 ある日、鳥かごとすぐ近くの窓が開けっ放しにされていました。 天使はすぐに逃げ出しました。 お屋敷の外はとても暖かくて、穏やかで、自由な場所でした。 自由になった天使は外でたくさんの人と出会い、人々の本当の暖かさを知りました。 そして天使はその人々のために働く

      【短編小説】前夜

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