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【言葉】の【意味】、【体験】の【重み】(第3回)

 いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。中村尚裕です。

 私、先日より、【説教】つまり【言葉】(【直言】)と【上質な物語】、その違いの間に【存在】するはずの【説得力】というものについて【考察】を巡らせております。

 【言葉】は“極限まで【簡略化】されている【媒体】”で、その【背景】があって【手軽】に扱えるものです。が、ゆえにこそ逆に損なわれるものもある――という考え方ですね。その【言葉】そのものを“【事実】と【認識】する【根拠】”は、その一つというわけです。

 まずはこの観点に立った上で、前回は【説得力】つまりは“【事実】と【認識】する【根拠】”の在処について【考察】を巡らせてみました。

 【観察】と【考察】を経て絞り込んでみれば、『【説得力】の宿る【主体】は【体験】』というところへと考えが及びます。

 今回はこの【体験】にこそ【説得力】が宿る、その【背景】へ【考察】を巡らせてみましょう。

 ◇

 ここで【体験】というものに思いを馳せるなら。

 【体験】は【具体】の集合体です。
 しかも【現場百遍】、『【現場】は【言葉】で語り切れない【情報量】を備えている』わけで。もっと申せば『【現場】の【背景】には、“互いに【整合性】を持つ【事実関係】”が縦横無尽に【存在】している』わけです。

 【言葉】で語り尽くすにも【理解】し尽くすにも【困難】を極める【奥深さ】、あるいは【説得力】とは、そういう特性にこそ宿るのかも知れません。

 このように私が考える【背景】には、もちろん【理由】があります。

 “【嘘】と【認識】したもの”に対しては、人は【説得力】を覚えないからです。“『【説得力】がない』と【判断】したもの”、と言い換えてもいいかも知れません。

 例を挙げましょう。
 寓話『狼と少年』の示す【教訓】です。

 当初、少年の【嘘】「狼が来る!」については、村人は【事実】と【認識】します。『“疑う【理由】”を持たないから』ですが、この時点では【先入観】『少年は【嘘】をつかない』を【前提】として、村人は「【説得力】あり」と考えているものと考えられます。
 ですが『少年が【嘘】をつく』という【既成事実】を重ねるにつれ、村人には『少年は【嘘つき】』という【認識】が定着していき、【先入観】として刷り込まれることになります。
 そして最後、少年の語る【事実】「狼が来る!」に対しては、村人は【嘘】と【認識】します。【先入観】『少年は【嘘つき】』を【前提】として、村人は「【説得力】なし」と考えるわけですね。

 この【教訓】から、『“【嘘】と【認識】したもの”には、【説得力】は宿らない』ということは【説明】できることと考えます。

 裏を返すと、『【現実】の“【現象】の【現場】”で得られる【体験】には、「【嘘】がない」と【認識】されやすい』と言い換えることができます。
 これは『【自分】の【感覚】で確かめる』という【意味】もあり、また同時に『【現場百遍】の通り、“【現象】の【現場】”にある膨大な【情報量】は、【嘘】を【矛盾】として浮かび上がらせる』という【経験則】もあろう――と考えることもできそうです。

 であれば、たとえ【フィクション】においても『【言葉】単体より、【体験】にこそ【説得力】を感じる』という【経験則】は【通用】しやすそうです。
 なぜなら『“【現象】の【現場】”における【体験】を【再現】するには、相応の【労力】を要するから』です。少なくとも【具体】の集合体として【体験】が【構築】されている以上は、『(【労力】を嫌って)上っ面の【言葉】だけで“【手軽】に騙そうという【邪な意図】”は通じにくくなる』わけですから。

 だからこそ【経験則】として、『【お手軽】な【言葉】より、【具体】の集合体である【体験】の方に、より強い【説得力】を【認識】されやすい』ということが言える――と、私は考えるわけですね。

 ◇

 さて、今回は一旦ここまで。

 【お手軽】ゆえに『口(【言葉】)だけ【達者】』、『【言葉】だけなら何とでも言える』、という【姿勢】が成立するというわけで。
 ならば同じ【言葉】であっても、です。【内容】を込める【難度】が高めであれば、“【手軽】に騙そうという【邪な意図】”は弾かれやすくなる道理。そのために【具体】の集合体である【体験】は、【嘘】が通じにくい分だけ【信頼】即ち【説得力】に繋がりやすいはず――という、これは【推測】ということになりますね。

 次回はこの【説得力】から【発展】して、よく使われる【リアリティ】の【概念】について【考察】してみましょう。

 よろしければまたお付き合い下さいませ。

 それでは引き続き、よろしくお願いいたします。

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