就活中に助けられているものの一つに、
セブンイレブンのコーヒーがある。

私が就活を始めた当初に気苦労だったことが、
大したことのない自分について自己分析をして、
「私はこのような能力を原体験から学び得て、再現性があります。大したことあります」
と自分のポテンシャルや人間性を相手（企業）にアピールしなくてはならないこと。

私が自分に対して「良い」と思っているところが
「おもしろい本を選ぶセンス」だが、
第一におもしろい基準は私である上に、
こんなことは就活の強みにも何にもならず、自分自身の売り込めるところが一つも見当たらなかった。

自己分析に力を入れると同時に
ハイレベルなスケジュール管理が求められ、
提出期日までにESを提出したり面接を予約したりして、
お祈りされたり次の選考に進んだりする生活は
体力的にも精神的にも疲れるし、
ストレスを感じる日や投げ出したくなる日もあった。

そんな生活の中で、
私は「就活疲れたな」と感じたら
セブンイレブンに立ち寄り、コーヒーを買うようにしている。

私がセブンのコーヒーを好きな理由は味以外に、コーヒーマシンがある。

セブンのコーヒーマシンは毎回、
「おいしいコーヒーが出来上がりました」
と言ってコーヒーを機械から取り出して良いタイミングを教えてくれる。

私はこの、
「おいしいコーヒーが出来上がりました」
の表示が大好きなのだ。

自分で「おいしいコーヒー」と名乗るところがなんとも言えずいいな、と思う。

就活や日々の生活で疲れた時にこの表示を見ると、なんだ、このスタンスでいいんだ、と前向きな気持ちに立ち返らせてくれる。

110円で提供されるレギュラーコーヒーに、私は何度も小さな元気をもらっている。
多分、これからも。