吾輩は無知である。名前はむっちょ。
大学の学部生だった時代の話。
登場人物はむっちょ(男)、島くん(男)、川くん(男)、中さん(女)の4人である。
私は朝、とあるツイートを見た。
彼女「ねえ見て!夜景がきれいだよ!」
彼氏「いや、おれの方がきれいだよ(イケボ)」
彼女「私じゃなくてお前かーい!」
っていうカップルがいた。
・・・めっちゃくだらない。でも、面白いと思ってしまった。
学校に行き、休み時間に思い出した。
再現しようと思った。
むっちょ「ちょっと川、向こうの椅子に座って、両手を顔の横でひらひらさせて」
むっちょ「ちょっと島、このツイート見て。再現しようぜ。」
島「いいよ。おれ彼女な。」
島「ねえ見て!夜景がきれいだよ!」
むっちょ「いや、おれの方がきれいだよ(イケボ)」
島「私じゃなくてお前かーい!」
近くで見ていた中、そして夜景役の川、絶句。
その後、日は沈み、授業が終わり、4人で最寄り駅に向かう途中。
事件は起きた。
突然、中が口を開いた。
「ねえ、今宵も月がきれいですね」
川の頭の中
『誰に言ったんだろう・・・。
でも中の性格的にきっと冗談なんだろうな。黙っておこう。』
島の頭の中
『誰に言ったんだろう・・・。
でも中の性格的にきっと冗談なんだろうな。黙っておこう。』
むっちょの頭の中
『おれに言ったな・・・。
今宵も月はきれいだ、さっきから見ていた。きれいだ。
でもなんで急に言った?何かのセリフか?ドラマのセリフか?』
むっちょは当時、夏目漱石が「I love you」をこう訳したことを知らなかった。
むっちょの混乱した頭の中
『そうか、中は夜景ごっこの続きを急に始めたんだ。』
この間、たぶん1秒くらい。むっちょは口を開いた。
「いや、おれの方がきれいだよ。」
※この話は、実際に起こった話です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?