◉そんな星の元に。
決まらない星の元に産まれている。
サングラスをかけてもスーツで歩いてもスタバでパソコンを開いても決まらない。
うちのお父さんは私が幼少期の頃よりこう言っている。
「ウチはそういう星に産まれてるから。」
そんな言葉をしげき少年はずっと聞かされて育って来た。
幼少期より耳にこびり着いたお父さんの切ない言葉を振り払うかのように私は我が道を進む。
スタイリッシュな服を着てみる。
背筋を伸ばして歩いてみる。
だが全て決まらない。
SNSを開いてみれば決まりまくっている人達がたくさんいる。
皆スターと呼ばれている。
なかにしは痩せたらスター。
その僅かな期待が消えるのが怖くて今日もいつものようにポッキーを頬張る。痩せてないからスターじゃないんだ。そう思いたいじゃないか。
決まらなくても良い。
誰にどう見られようが私はわたし。
世界に一つだけの花でも聴きながら出かけようか。
イヤホンのフタを開ければ
入ってない。
これすら決まらない。
これが私。
今日も私は決まっている。
それではまた。
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