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2019年 18冊目『会計の世界史』

400ページを超える本ですが、会計に興味がある方には超お薦めです。

過去この系の本で最高だと思っていたのは「人事屋が書いた経理の本」でした。

それに並びます。
コンセプトがすごいです。
会計+世界史です。

ざっくりいうと

3つの時代のそれぞれの3つの革命、合計9つの革命について書いています。

そこに世界史(美術、音楽、ビジネスなどなど)を絡めて、楽しく読めるのです。

筆者の知識の深さと構想力に脱帽です。

9つの革命は

1イタリア、オランダでの

簿記と会社

・銀行革命、簿記革命、会社革命

2イギリスからアメリカ

財務会計

・利益革命、投資家革命、国際革命

3アメリカ

管理会計とファイナンス

・標準革命、管理革命、価値革命

記憶に残っている内容をメモしておきます。

1部

・船で貿易する人をリズカーレと呼び、リスクの語源。

・リズカーレは海賊に狙われる。現金を持たないで航海できるようになったのがイタリアのバンコ(銀行)のおかげ。

・バンコはウズーラ(利息:キリスト教では禁止)を取れないので、手数料で稼いでいた。

・簿記が生まれたのはイタリア!

・メディチ家は簿記で各国の支店を管理

・オランダは市場と商品情報の公開を始めた

・オランダで生まれた株式会社(株主に一族、知人以外のストレンジャーが登場)

→Account for ストレンジャー株主に説明する必要

・オランダで有限責任+株式市場→ストレンジャー株主増加

2部

・蒸気機関→機関車→鉄道会社→大きな固定資産→株式会社→減価償却→利益計算(実際の金の流れと違う)

・現金主義→発生主義(うそつきの始まり→現在でも続く)

・アメリカで鉄道会社乱立→投資家保護→ディスクロージャー

・PRは大様の仕事、IRは社長の仕事

・ベンツはドイツでは黒字でも、アメリカ会計では赤字→グローバルで統一

・英米で作ったIFARS(イギリス原案、アメリカが大幅変更)

3部

・MAしたアメリカの鉄道会社を評価するための連結決算

→アメリカ標準時間

・当時アメリカの鉄道会社が会計の最先端

・大量生産する工場の分業や原価計算は、鉄道の会計ノウハウから移転(カーネギー)

・テイラーは文章を定型化すること会計を進歩

・バランスシートの右下を握った人が勝つ(ビートルズの楽曲)

・19世紀は規模、20世紀は効率→管理会計

・デュポン公式 ROI=利益/売上×売上/資本

・管理会計は生まれてざっくり100年!

・21世紀は価値とファイナンス

Oさん、紹介ありがとう

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