ややアダルト-1

ややアダルト②<エロ本会社編>

エロ本会社・最初の仕事-その1-

 面接で何を聞かれたのかは忘却の彼方であるが、数日後、バイトから戻ると自宅の留守電が点滅していた。留守電にはエロ本会社から採用を伝えるメッセージが入っていた。当時、高円寺の1DKに住んでいた私は、喜びのあまりダイニングキッチンでジャンプしたような記憶がある。
 面接をしてくれたのはのちの上司。採用理由をしばらくしてから聞いたところ〝予想外の応募数ゆえに誰が誰だかわからなくなってしまって、印象に残っていた2人を選んだ〟というようなことを言われた。

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「バイトのきみたちには優越感に浸れる仕事からまずしてもらおう」

 40人の応募から2人採用という、エロ本会社とはいえ狭き門をクリアーした私たちに部長という男性から振られた仕事は、バイトに応募してきた人たちの履歴書返送だった。

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