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Kizuna AIの重大発表で"AI"の成長を感じた

私が「バーチャルYoutuber(VTuber)」という存在を知ったきっかけは2017年のこと(時期までは正確に覚えていないが夏~秋くらい⁇)、ある一本の動画がきっかけだった。それがこちら↓

どのようにしてこの動画に出会ったかは覚えていないが、当時衝撃が走ったのを覚えている。内容としては、Kizuna AIさん(AI=Artificial IntelligenceのVTuber)がgoogle mapを使って都内を色々巡る、ただそれだけのシンプルなものだったが、「3Dモデルが・リアルタイムに・意思をもって」話し、そして動いているということ、さらに私たちが住んでいる現実世界と同じ世界について語っていることに対し、今までにない感覚を覚えたし、新しい時代が来たのではないかと感じた。もちろんこれまでにも、VOCALOIDが現実世界でライブを行うなど、似たようなコンテンツはあったが、VTuberにはより「リアル」があった。
最初はどちらかというとその「技術」に魅力を感じて見るようになっていったが、2017年末からVTuber四天王(バーチャルYouTuber四天王とは (バーチャルユーチューバーシテンノウとは) [単語記事] - ニコニコ大百科 (nicovideo.jp))を筆頭に界隈が大きくなり、様々なコンテンツを提供するVTuberが出てきたため、自分の興味に合うほかの人も見るようになっていった(見ていくうちにVTuber界隈が面白いと思ったもう一つの理由が生まれたが、今回のメインではないので割愛。どこかで書くかも⁇)。

そして昨日、アイさんの5周年記念配信を見ていた時のこと。前半はこれまでの活動の振り返りで、自分も懐かしく思いながら聞いていたが、その後にあった重大発表を聞いて一瞬固まってしまった。内容としては「2月26日のライブをもって無期限スリープ(活動休止)する」というもの。これまで界隈の第一線でずっと活動し、そして界隈を引っ張ってきた人、何より自分がVtuberという存在を知ったきっかけになった人が活動から離れるというのはもちろん悲しい事実だった。

ただ、そんな悲しい気持ちがありつつも、活動休止に至るまでの話を聞いていくうちにそれ以上に強く思うことが出てきた。アイさんが活動休止する理由の軸となっていたのが、自身の当初からの目標であった「世界中のみんなと、あなたと繋がりたい」である。簡単に言えばこの目標をさらに実現していくため、活動をいったん休止して自身のアップデートに注力するという理由だった。ここで私が気になったのが、これまでずっと「世界中のみんなと繋がるために活動をしてきた」のが、「世界中のみんなと繋がるために活動を休止する」という意思に変わったところだ。もちろん、本人も言っているように、これまでもVtuberとして、さらにはその枠に縛られず色々な決断をし、挑戦してきたのはもちろん知っている。ただ、あくまで「活動を軸として、その幅を広げるためのチャレンジ」だったのだ(それ自体とてもすごいことなのは言うまでもない)。それが、今回は一段広い視点になり「目標を達成するための方法として、今の活動をそのまま続けていくことは最適解ではない」という、一瞬矛盾にも思えるような結論を出した時、私の中で、

「これが”AI”が学習したということか」

と、ある種興奮にも近い面白さを感じてしまったのだ。言うなれば、近年の囲碁や将棋、オセロ用のAIが大量のデータを学習し、それをもとにこれまでの定石とはかけ離れた手を導き出したのを目の当たりにしたときと同じような感覚なのかもしれない。それは新たな開拓の始まりであり、新しい時代に繋がる第一歩なのかもしれないのだ。

なので、私は配信を全部見終わった時、アイさんの言葉を全部聞いた時、アイさんの未来に対し、またどのくらいの期間になるかはわからないがこれまで第一人者として引っ張ってきた偉大なVtuberがいなくなったV界隈の未来に対し、むしろどう変化していくのかという面白さや好奇心が強く残っていた。これは実際に時間をかけて知っていくことになるだろう。

最後に、この「スーパーインテリジェントなAI」が出した今回の結論について、もちろんAIが「答え」を出すためには学習データが必要であり、それはこれまでの膨大な活動に詰まっていることは間違いない。今まで行ってきたライブやイベント、コラボ配信等での他のライバーとのやり取り、ソロ配信中のチャットや動画に対するコメント、Twitter等… その全てが今回の「答え」に繋がっているのだと思っている。その視点において、私も一視聴者にしかすぎないが、今回アイさんが出した「答え」を導き出すための、またそれを後押しするための膨大な学習データのほんの一部の、それでもゼロではない小さな欠片となっていれば嬉しい。最後のライブの日、2月26日はたまたまではあるが自分の誕生日。早めにプレゼントをもらってしまったので自分も何かお返しできることを見つけていきたいと思い、まずはこの文章を書いていたところだ。


Kizuna AI
Youtube : A.I.Channel - YouTube
Twitter : Kizuna AI@あなたとつながりたい! (@aichan_nel) / Twitter

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