見出し画像

今だから出来る歯医者さん選び!~次亜塩素酸水の噴霧やうがい?~

今回も結論から

次亜塩素酸水を噴霧して空間除菌を謳う歯医者さん、次亜塩素酸水でのうがいを推奨してくる歯医者さんには気をつけて!(現時点では)

この記事も、もともと予定していた記事じゃないんですよw
でも、あまりにも、歯医者さんで「次亜塩素酸水による空間除菌してます」みたいな広告をみるもので、私のnoteを見てくださる優しい皆様には注意喚起しておこうと思いまして。

お時間に余裕があれば、まず下のチェックテストを受けてから、この後の記事を読んでいただければ、幸いです。というのも、人間(私も含めて)、「私には知識がある」って思いがちなところがあるので、まずはチェックして今の自分のスタート地点を再確認してほしいのです。

次亜塩素酸水の知識チェックテスト~基礎的な科学知識を添えて~

テストいかがでしたか?基礎的な科学知識に関しては、
『知ってるつもり 無知の科学』という書籍から引用させてもらっています。(この書籍面白いです)

さて、よく間違える問題が、

「塩酸は食品添加物として、厚生労働省の認可が出ている。」という問題

答えは YES

認可が出ています。

なんだって~!!!!?
「塩酸は食品に入れて、食べても大丈夫!!」って厚生労働省が認めてる!????
厚生労働省の闇か!?

と思われた方、まぁ落ち着いて下さい。
これは、「食品添加物」って名称の問題です。
「食品添加物」は食品の製造過程に使用する薬品も「食品添加物」という名称になるんです。
なので、もちろん「食べても大丈夫」と言ってるんじゃないんです。

なので、「次亜塩素酸水は、厚生労働省も食品添加物として認めているので、人体に安全です」って言葉は、

前半は ホントで
後半の接続詞 「ので、」が ウソ です!

真実に紛れて、嘘を信じさせるのは詐欺師の常套手段ですね(←エビデンス調べてないw)

次亜塩素酸水は、生成装置から、ジャバーーーって流しながら使うとかすれば、殺菌効果があると考えられますが、

噴霧する。うがいをする。

による
効果は「不明です」(現時点2020年5月30日)
人体への安全性も「不明です」(現時点2020年5月30日)

人体への安全性は不明ですが、現時点でトラブルの報告もあがっています。
まぁそんな内容がまとめられて、niteという機関から発表されてます。

次亜塩素酸水ファクトシート

niteという組織は「独立行政法人 製品評価技術基盤機構」という名称で、今回は経済産業省の要請で「次亜塩素酸水」の調査をしたということですね。

いつもと毛色が違って、なんで、こんな権威を借りているかと言いますと、

「効果も、安全性も、不明」だからです。

論文もザザザーっと目を通しましたが、「効果も、安全性も、よくわからん」って結論だったんですが、同じ結論を大きな機関が出してくれました。

「不明ってことは効くってことじゃないの?」とか

「不明ってことは効かないってことじゃないの?」と

言う人がいるんですが、「不明は不明です」
この時点で「効く」とか「効かない」と言い切るのは、

名探偵コナンの物語の中盤で、小五郎のおっちゃんが、「犯人はコイツだ!!!」って言うのに似てます。

当たってるかもしれないし、間違ってるかもしれない。要するに「証拠」が足りないのです。「証拠不足」だといつもみたいに、これ!という論文での「証拠提示」が出来ませんwなので、珍しく権威を借りてますw

さて、そんな次亜塩素酸水を噴霧したり、
次亜塩素酸水でうがいを勧めてきたりする
歯医者さんどうですか?

↑ちなみに、こんなヤツですね。
歯医者さんで使用する場合、次亜塩素酸水に求める効力は「殺菌」あるいは「消臭」ですよね。
もっと証拠が揃ってて、「効く」とされてて、「薬事承認」を受けている薬があるのに、わざわざ「次亜塩素酸水」使う意味あります?
証拠が揃うのをまって、「副作用」が「作用」を上回ると判断できたら、使ったら良いんですよ。
この薬じゃないと治せない!!とかならまだしもねぇ。

医療にとって、安全って大事だと思うんですよね。

誤解がないように、明記しておきますが、
「次亜塩素酸水を噴霧したり、次亜塩素酸水でうがいを勧める歯医者さんを
完全否定したいわけではないです。」
(もちろん、薬事承認を受けてないので、受けてないという説明を患者さんにするのはルールなので、ルールを守ってない歯医者さんは批判しますが)

私だったら、そういう歯医者さんは嫌だなぁ~ってことです。
一人一人に、歯医者さんを選ぶ権利があると思うので、皆様がどういう歯医者にかかりたいかを判断するのは自由だと思います。

新型コロナウイルスの件で、次亜塩素酸水の噴霧をしたりなど、歯医者さんでの対応がわりとハッキリと出ている今は、そういう歯医者さんを見分けるいいチャンスだと思います。

もう一つ、補足の情報として、
「次亜塩素酸水の噴霧で、空間除菌が出来る!感染のリスクを減らせる!」というフェイクニュースを信じてしまって、次亜塩素酸水の噴霧を行っている歯医者さん。
「騙されてほしくなかった」と一番に思いますが、
フェイクニュースに騙されるのは、「頭が悪いから」!
と思ってしまいますが、研究では「頭の善し悪しは関係ない可能性」が示唆されてます。
つまり、頭が良くても騙される
ってことです。ですが、同じ研究で「頭の良い人は、情報の修正ができる可能性が高い」とも言われてます。
つまり、騙されるけど、その後、正しい情報を受け入れることが出来る
ってことですね。

ちょっと前まで、次亜塩素酸水噴霧してたけど、さっとやめた医院なんかは、そういう意味で評価できるんじゃないでしょうか。

騙されるのが愚かなのではない
騙されたことに気づけないのが愚かなのだ

とそう思います。

よろしければサポートお願いします。夢は大学機関なみに、論文へのフルアクセスが出来るようになる!です。