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夢から逃げた先の後悔

夢を放棄した大学3年

前回の記事につながるところがあるけれど、私は新卒就活をかなり適当に済ませてしまったと思う。


大学3年の夏、早いもので周りの友人たちはすでにインターンやOBOG訪問、説明会など、就活をスタートさせていて、焦っていた。
とにかくなにか始めなきゃと、大学の教授の推薦をいただき、某新聞者のインターン参加権をつかんだ。
公言したことはほとんどなかったけど、ジャーナリストや新聞記者に憧れを感じていたのだ。

インターンはすごく勉強になった。
前線で働く記者の先輩方との座談会、女性としての働き方に関する講座、取材の実地訓練、ライティング演習……
ただ、ともに学ぶインターン生を目の当たりにして、完全に私のやる気は鎮火した。
みんな、とんでもなく優秀に見えたのである。

東大や有名私立大学生、ジャーナリズム系のサークルに所属し、日頃から記事の執筆を続けている人、世界旅行やボランティア活動など、誰もが目を惹くような課外活動実績を持つ人、世界情勢に関心があり、知識が豊富な人……
「自分の目で世界を見て、文章を書いてたくさんの人に読んでもらいたい」なんてふわふわした動機一つで参加するような人は、見当たらなかった。

あぁ〜、私は向いてないな。

と思い、就活が始まっても、新聞社へは1社も履歴書を送らなかった。
ほんとは負けるのが怖かっただけなのに、「向いてない」なんて言葉で、夢への挑戦から逃げ出した

偽りの志



大学で語学を学んだ私は、なんとなく強みを活かせるかも、と志望業種を商社に選んだ。

正直、商社がどんなビジネスをしてるかなんて全然わかっていなかったし、たいして知ろうともしなかった。
貿易業との違いもわからない。
取り扱う商品や業界でも顧客や働き方、会社の雰囲気だってガラッと変わるのに、とにかくただただ商社、それしか考えていなかった。
夢を捨てた今、なんでもいいから適当に軸を決め、走り出したかったのだ
だから私は、偽りの志を胸に、中身がからっぽの志望動機を引っさげ、母が買ってくれたリクルートスーツに袖を通した。

もしあの頃に戻れるのなら

大学時代、同じ学科の同級生が演劇の道に進んだ。
卒業後は就職せず、つながりのあった劇団で演出家としてのアルバイトをしながら経験を積み、今では演出家・演者として全国を飛び回っている。
すごく幸せそうだし、彼女の活躍をとても嬉しく感じる。

当時から、彼女のような生き方に強い憧れを抱いていた。
でも、私は異なる生き方を選んだ。

あのとき、もし本当に自分がやりたいことに向き合っていたら。
どんなに困難で、遠回りでも、自分の気持ちに背を向けずにいたら。
挑戦に年齢は関係ないとは言うけれど、やはり若い頃から夢への一歩を踏み出していたら、このもどかしい数年間はもっと違っていたんじゃないかと思う

もしも7年前の3月に戻れるなら、私はまっさきに新聞社にエントリーする。
本もたくさん読む。
文章もめちゃめちゃ書くし、執筆家に近づけるチャンスがあれば迷わず掴む。

言葉で言うのは簡単かもしれないけど、やっぱりあのときこうしていれば、という後悔は拭えない。
後悔先に立たずだけど、ものは考え様。
今日が残りの人生で一番若い日!とも言うし。
7年で軌道修正できたのがむしろラッキーだったはず、と信じて、今日も私は書く。


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#1ヶ月書くチャレンジ Day20の「これまでで1番の後悔」を書きました!

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