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産後うつのママの家族の接し方

赤ちゃんを出産したら、幸せな気持ちに包まれて穏やかに過ごせると思っているママは多いはず。
しかし、慣れない赤ちゃんのお世話に追われ、気持ちに余裕がなくなってしまうことは珍しいことではありません。

産後は心が不安定になりやすく「産後うつ」になるママもいます。
産後うつとはどのようなものなのか、産後うつになったら家族はどう対応すればいいか、という点も気になるところ。

ここでは産後うつの概要と家族に心得ておいてほしいことをご紹介します。


1.産後うつって?

産後うつとは、出産後比較的早い段階で起こる、気分のおちこみのことをいいます。
ほとんどの場合は一過性のものですが、なかにはなかなか回復せずにうつうつとした気分が長引くこともあります。

ここでは産後うつの症状や原因について見ていきましょう。

産後うつの症状

産後うつの症状は個人差がありますが、おもに次のような症状が見られます。

・突然悲しい気持ちになる
・何もしていないのに涙が出てくる
・気分の浮き沈みが激しい
・普段よりイライラして怒りやすくなる
・すぐに疲れてぐったりする

ほかに、とにかく眠くなったり反対に寝付けなくなったりすることもあれば、食欲が出ない、耳鳴りや幻聴などが起こるケースも。
自分で気づいたときには産後うつが進行していることもあるため、パートナーに産後うつについて知っておいてもらうことが大切です。

原因は?

産後うつになる原因もさまざまです。

・もともとうつ病を患っていた
・分娩後にみられる急激なホルモン濃度の変化
・鉄分不足
・パートナーとの家庭内問題
・家族のサポートが受けられない
・妊娠や育児の問題や葛藤

特にこれといった原因がなく、漠然とした不安感から産後うつになるケースも少なくありません。

治療法はあるの?

気分が沈む程度の軽度のうつ症状であれば、とくに治療はせずに周囲の人のサポートで改善へと向かうことがほとんど。
しかし、自傷行為や自殺願望、育児に前向きになれないほどのうつ症状が見られた場合は、適切な治療が必要です。

・カウンセリングなど精神療法
・抗うつ薬など薬物療法

まずはカウンセリングを受け、適切な治療を進めることが大切です。


2.どのくらいの人が産後うつになる?

産後うつを含め、うつを身近に感じていない人も多いはず。
しかし産後うつは誰にでもなる可能性があるもので、「自分には縁がないだろう」と思っていてもなってしまうこともあるのです。

割合としては、出産を経験した人の約10〜15%の女性が産後うつを経験しているといわれています。
10人に1人といわれると、ちょっと身近に感じるかもしれませんね。

産後うつは決して珍しいものではないということを、きちんと理解しておくことも大切です。


3.家族ができること・接し方

もしもママが産後うつになってしまったら……
本人はもちろん家族もどうしていいかわからなくなってしまいます。

家族は何をしてあげればいいのか、どのように接してあげればいいのか迷うこともあるでしょう。
ここでは、産後うつを支える家族が心得ておいてほしいことについてご紹介します。

ママのペースを守る

産後うつになっている本人は、いろいろなことをやりたいのにできない、やろうと思っているのに頑張れないというジレンマに潰されそうになっています。
「いつやるの?」「これまだやってなかったんだ」など、こういった悪気のない言葉にも注意が必要です。

できていないことに対して気になっても、ママのペースを尊重してあえて声をかけないということを意識してみてください。

パートナーは家事・育児を率先

パートナーは、つい育児や家事に対して「手伝う」とか「協力する」という言葉を使いがちです。
育児はもちろん、家事も一緒に暮らす家族なのですから、自分が率先してやるのが当たり前という考えにシフトしてくことが大切。

とくにママが産後うつになってしまったら、自分が中心となって家事・育児を行い、精神的にママのサポートをするようにしましょう。

産後うつについては触れない

産後うつになったパートナーを見ていると、早く元気になってもらいたいという気持ちが膨らみます。
「一緒に頑張ろう」「もうすぐ良くなるよ」といった励ましの言葉をかけてしまいがちですが、これが逆にプレッシャーになってしまうことも。

パートナーは産後うつのことには触れず、いつも通りの何気ない会話だけをするようにしましょう。
気にしていない素振りこそが、「ありのままのあなたを受け入れている」という思いにつながります。

しっかり休むように声をかける

産後うつになると、できない自分がもどかしく、必要以上に頑張ってしまう人も少なくありません。
頑張りすぎると改善への道は遠くなってしまうため、パートナーが意識的に休むように促すのが大切です。

家事の多くを担当することはもちろん、早く寝る、ゆっくりお風呂に入るということもすすめてあげてくださいね。


4.まとめ

無縁だと思っていた産後うつになってしまうと、本人が一番ショックを受けるはずです。
ママが頑張りすぎないように、精神面でのサポートが大切です。

産後うつに焦りは禁物。
家族で支え合いながら、ゆっくりと回復を目指しましょう。

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