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帝王切開の痛みと傷跡ってどうなるの?

帝王切開は
「痛みが強そうでこわい」
「傷跡がどのくらい残るのか不安」
というマイナスのイメージがありますが、ママと赤ちゃんのリスクを
避けるための出産方法です。
とはいえ、帝王切開に不安を感じるプレママは多いはず。
そこで今回は、帝王切開の気になる痛みや傷跡についてご紹介します。


1.どんな時に帝王切開になるの?

現在では5人に1人が帝王切開による出産を行っています。
では、どんなときに帝王切開が選ばれるのか、気になりますよね。
一般的に帝王切開は、
・予定帝王切開
・緊急帝王切開
の2つがあります。
予定帝王切開は、あらかじめ出産する日を決めておき、計画的に出産を行う方法です。
予定帝王切開が選ばれるのは、
・多胎妊娠
・逆子
・前置胎盤
・児頭骨盤不均衡
など、自然分娩が難しいと判断されたときです。
一方、経腟分娩の途中で何らかのトラブルが起こったときには、母子を守るために緊急帝王切開へと切り替えます。
・常位胎盤早期剝離
・臍帯脱出
・胎児心拍異常
・回旋異常
・遅延分娩
など、さまざまな理由が挙げられます。


帝王切開ってどんな手術?

帝王切開では、下半身麻酔で行う手術です。
そのため意識はしっかりしており、赤ちゃんが出てくる瞬間をしっかり見届けることができます。
開腹方法は
・縦切開
・横切開
の2種類があります。
縦切開では短時間で赤ちゃんを出すことができるため、素早く取り出したいときに選ばれます。
横切開は縦切開に比べて赤ちゃんを取り出すのに時間がかかりますが、おへその下あたりで切開するため、比較的傷跡がわかりにくいのが特徴です。


2.手術はどんな流れ?

予定帝王切開の場合、さまざまな検査を手術までの妊婦検診の時に行います。
手術の前日は、処置や麻酔の説明などあるので、予定日の前日に入院をします。
入院すると手術から退院までの説明があったり、剃毛など処置をおこないます。
麻酔の先生から麻酔の説明を受けたり、病院によっては、手術室の看護師さんが説明にきます。
手術の時間によって、前の日の絶食の時間が決まり、手術の後まで絶食になります。
手術の当日は、NSTをつてけ赤ちゃんの元気さをみます。赤ちゃんが元気だったら、浣腸などの前処置を行います。
血栓症予防のストッキングを履き、血管の確保を行ったら、手術の準備が完了です。
その後麻酔を行い、完全に麻酔が効いていることを確認したら手術の開始です。
切開が始まったら、赤ちゃんが誕生するまではわずか5分ほど。
胎盤などの処置をしたら縫合し、手術は完了です。
当日はベッドで安静に過ごし、翌日から少しずつ体を動かします。
緊急帝王切開の場合は一刻を争うため、必要最低限の検査を行い、速やかに手術が行われます。


手術後の痛みはどんな感じ?

気になるのは手術の痛みですよね。
手術中は麻酔が効いているため、少し引っ張られるような感覚があるものの、痛みはほとんど感じることはありません。
術後は麻酔が切れると、後陣痛と呼ばれる子宮が収縮する痛みに加え、
傷跡に痛みを徐々に感じ始めます。
熱が出るケースもあり、翌日はほとんど動けなかった、という人も。
4日ほど経ってようやく痛みが和らいできたと感じる人が多いようですね。
後陣痛が落ち着いても、傷跡の痛みがしばらく続く人がほとんど。
痛みは個人差がありますが、痛みを和らげる鎮痛剤を処方してもらえるので、痛みの程度に合わせて看護師に相談するといいでしょう。


3.痛みを和らげる方法

術後の痛みは人それぞれですが、傷跡の痛みがなかなか治らない、という人も少なくありません。
産後は赤ちゃんのお世話も待っていますから、できるだけ痛みを軽減できるよう工夫していきたいですよね。
ここでは、帝王切開の痛みを和らげる方法についてご紹介します。

①帝王切開専用の下着やインナーを活用

産後は産褥ショーツなどを利用しますが、経腟分娩用のものだと傷口に触り痛みが増すケースもあるようです。
産褥ショーツやインナーは、帝王切開専用のものがあるため、予定帝王切開の場合は専用のものを用意するといいでしょう。
傷口を優しくカバーしてくれる腹部保護帯も、用意しておくと安心です。

②体を温める

体を温めることで血行が良くなり、傷口の痛みの軽減はもちろん、子宮収縮による後陣痛の痛みを和らげることにもつながります。
手術当日や翌日は痛みが強く大変ですが、できるだけリラックスすることを心がけ、カイロや湯たんぽ、腹巻などを活用して傷口を中心に温めましょう。
体を動かせるようになったら、下腹部のマッサージなどを取り入れるのも
おすすめですよ。


③帝王切開の傷跡はどんな感じ?

傷跡は術後3日ほどで閉じていきますが、しばらくは皮膚の下で炎症が続き、1ヶ月ほどは痛痒いような状態が続きます。
この1ヶ月の間に新しい皮膚が作りだされ、少しずつ肌の色に近い色へと戻っていきます。
ほとんど目立たなくなる人もいますが、体質的に傷跡が盛り上がったり、ケロイドと呼ばれる赤みが出たりする人も。


4.傷跡のケア

傷跡をなるべく目立たなくするには、ケアが大切です。
衣服でこすれると傷が目立ちやすくなるため、傷跡を保護するテープを
貼っておくといいでしょう。
また、下腹部は日常生活を行っていても力が入りやすい部位です。
これが傷跡の負担となってしまうため、産後半年は下腹部に力を入れないよう心がけるのもポイントです。


5.まとめ

帝王切開は、自然分娩よりも産後の回復に時間がかかるといわれています。
入院中は看護師さんのサポートもありますが、退院すると赤ちゃんのお世話が待っています。
手術の傷が完全に治るには数ヶ月はかかるため、産後は無理をせず、パートナーと協力して育児を進めるのがおすすめです。

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