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最近の記事

人間臭いスーツを洗う

比喩ではなく洗濯をしました。 というのも、どうせ1、2回しか着ないし……とフリマアプリで買ったセレモニースーツが とても人間臭くて クリーニングのタグがついていたし元の持ち主もできる限りのメンテナンスはしていたことはうかがえるものの、薄い洗剤の香りの膜の向こうになんともいえない汗と体臭の確かな存在感。 ドライクリーニング表示だったため、日に干してみたりスチームをあててみたりとなるべく濡らさない方法を試してみたけれどやっぱり尚臭い。しぶとすぎる。 まあセレモニースーツな

    • メモ

      普通のところで生きていると、普通の人は失敗や寄り道をせずに、徹頭徹尾正しい人生を歩んでいて、一度その世界から逃げ出すと、元の場所に戻ることは不可能であるかのように錯覚する。学生の世界が学校の中で完結しているように、正しい大人は正しい世界の中で生きているのだ。 私は多くの人のような純粋な透明感を持ち得ない。人間はそれを代償に深い色彩を獲得していくし、計画的に純粋を利用することで、無垢に長生きするのだろう。純粋な人間は、ダークトーンの精神にはまぶしくて遠い。とてもじゃないが同じ

      • 伊香保記録①伊藤園グループ金太夫

        2月の伊香保 伊香保はなんと9年振り! 前回は「お宿玉樹」で至福の時間を過ごしたのですが、 今回、人生ではじめて伊藤園グループのホテルに宿泊しました。 さて、伊香保温泉街ですが…… 前の週に関東南部にもそこそこの積雪があり、こちらはご覧の通りの雪です。 情緒があってしっぽり素敵なのですが、伊香保の温泉街はわりと石段か坂を昇り降りするタイプの街なので凍った地面でツルツル滑ります。 街全体的に雪かきとかはあまり綺麗にはされていない感じでしたので、積雪がある場合、絶対に滑りに

        • 無題

          私は結構がんばって人間をしているタイプの魔女だ。 本当は、夕方起きて他人の金で酒を飲み、好きな絵や本や音楽を嗜みながら、適当に愛されて生きていたい魂の形をしている。要はクソだ。 ただ私は自分よりクソだなと思う人間を数名知っており、「あ、これにはなりたくないな」と心の底から思ったのだ。待ち合わせの時間にも遅れたくないし、相手が作ってくれた約束をドタキャンしたりもしたくない。他人に不義理を働いて傷つけたくない。クソで塗れた足を洗いたかった。昔の恋人が別れた後も変わらない優しさで助

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        人間臭いスーツを洗う

          【旅行】韓国に行ってきた!

          9月に、実妹に誘われて2泊3日の韓国旅行に行ってきました。 私は初めての韓国だったのでギチギチに下調べをして行ったのですが、地下鉄の券売機や道路標示など、街中に日本語があふれていて、言葉が分からなくても全然大丈夫でした。 必須だったもの・ 地下鉄アプリ   …私は日本語で検索できるKONEST(https://map.konest.com/psubway)のアプリを入れていきました。 ・ 地図アプリ   …これも日本語で表示されているKONESTの地図アプリを入れていきま

          【旅行】韓国に行ってきた!

          Don't forget 1127

          あの時確かに私の人生はゲームオーバーを迎えた。とっくに残機はゼロだったし、載せた礼装の「確率でガッツ」を繰り返してゾンビみたいに当たって砕けてを繰り返していた。 最近私は命を大事にしている。 副流煙を吸い込まないよう喫煙者に近寄らなかったり、たまには散歩をしたり、栄養を考えた自炊をして寿命を延ばしたり、大好きな夫のにおいをかいで幸福を感じたりしている。 命を縮めるような働き方もしなくなったし、誰にでも微笑んで衝突しないようにも努めている。 人間はふつう、死にそうにならなく

          Don't forget 1127

          【日帰り】高尾山に行ってきた

          登山どころか外遊びの素人自慢ではないが私はわりとインドア星人である。運動も日焼けもしたくないので外レジャーに興味がない。そして、夫は私を上回るレベルの超インドアで、10代の頃から東京から出たくないという理由で家族旅行をキャンセルし続けた逸材だ。結界を守る式神かなんかなんだと思う。 高尾山の山道がどちらかというと「参道」で、「登山」というレベルではないよ、というのは私も理解をしているけれど、まあそういう感じなので、今回我々は初めて体を動かすタイプのお出かけをしてきたのだ。

          【日帰り】高尾山に行ってきた

          はじめに

          私の世界は夫を中心に構成されている。夫という世界に私が存在していると言っても過言では無い。 彼は太陽のように光り輝く派手さは無いし、星々のように日々煌めいて存在を主張しているわけでもなくて、三日月の夜の空のように至ってとても静かな男なのだが、どういうわけか昼も夜も1番に私の目を惹いて、広い懐と可愛らしい性格で常に私を癒してくれる守護神なのだ。 この私の世界において男は夫しかいないために、私は夫以外の男に全く興味がないのである。 まず第一に夫はとても優しい男だ。そして丁寧で公平

          はじめに